海外人事のためのウェブメディア「海外赴任LAB」

ブラジル 北米・南米 危機管理 各国トレンド 海外赴任 現地情報 転勤族協会TKT48 広報部海外メンバー

【第24回】ブラジル リオ・デシャネイロの治安について

2019.12.05

ブラジル リオ・デシャネイロの治安について

皆様、初めまして。

「転勤族協会TKT48」広報部海外メンバー・ブラジル在住のリオママです。

2019年1月より、主人と5歳の息子の3人でブラジルのリオ・デシャネイロ(以下、リオと記載)での生活を始めました。

赴任が決まった際、真っ先に頭に浮かんだのがリオの治安について。

ちょうどリオ五輪が終わり、テレビでリオの治安の悪さを報道するニュースを良く目にしていた事もあり、恐怖心ばかりが先行し、帯同するかどうか最後まで悩みに悩みました。結果として、帯同をする事に決めたのですが、今回は実際に住んでみたリオの治安について感じた事を記載したいと思います。

到着してすぐ肌で感じた治安について

到着ロビーから出てすぐ、タクシーの勧誘に合います。

スーツケースを持たれたり、ずっと付き纏われたりと、体の大きな男性による少々強引な感じもあり、少し恐怖を感じました。

また、ガレオン空港(リオの国際線ターミナル)から、私が現在住んでいるイパネマと呼ばれる地域まで車で60分程なのですが、ファベーラと呼ばれる貧困街を通る必要があり、渋滞の際など車が止まると強盗に車が襲われる事があると聞いていました。その為、今でも空港に行く必要がある際には、なるべく渋滞となる時間帯には向かわない様にしています。

赴任当時は、幸い渋滞に合わずにイパネマに到着したのですが、車窓から見るリオの街は、思っていた以上に貧富の差を思わせる佇まいでした。こんな場所で生活していけるのだろうかと、リオに来た事を初めて後悔したのを記憶しています。

会社による安全教育

会社にもよると思うのですが、到着して間もなく会社の方から以下の内容の安全教育を受けました。

・人前でスマートフォンを使用しない

・写真、ビデオ撮影の際は周囲に気をつける

・人混みの中ではスリに注意し、リュックは体の前に抱える

・荷物から目を離さない(食事の際は膝の上)

・腕時計、ネックレス等は身につけない

・常に周囲に気を配り、危険を感じたら安全を確保する待避行動をとる

・銃声を聞いた場合は可能な限り低い姿勢を取り、不用意に動かない

・強盗に遭った場合、抵抗せず、相手の要求に応じる

・アハスタウン(一気に多くの人が被害を受ける集団強盗)に遭った場合、泥棒と目を合わさず、

 抵抗しないで、財布や貴重品を差し出す事

・貴重品を差し出さないと被害に遭う可能性が高い為、手ぶらでの外出も危険

 少量の現金やダミーのクレジットカードや携帯を常に所持すること

上記の事を、未だに全て守って生活をしています。

公共交通機関の治安

公共交通機関として、バス、地下鉄、市電があります。しかし、バスや地下鉄はハイジャックや強盗が多発している為、会社より基本的には乗車してはいけないとされています。そのため、日々の移動にはUBERを利用しています。

UBERは、一般の人が時間のある時に自家用車をタクシーとしてサービス提供する制度です。評価制度を取り入れており、ブラジルではタクシーよりも安全をとされています。黄色のタクシーも存在するのですが、すべて同じ車を使用しており、車両部品の盗難に遭いやすく乗車は危険と聞いています。

なお、UBERはスマホの配車アプリで呼べます。Googleマップの様な地図機能がついており、現在地と目的地を入力すると、車内で会話なく目的地まで連れて行ってくれます。会話しなくて良いので、ポルトガル語が話せなくても大丈夫です。支払いも、カード情報を入力しておけば、引き落とししてくれるので、現金のやり取りもありません。

居住マンション付近の治安

リオのイパネマ、レブロンと呼ばれる地域には、日本人が大勢住んでいます。

リオの中でも比較的治安も良いとされ、有名ホテルもたくさんあり、海に面しており、観光客もたくさん見受けられます。しかし、それ故に、強盗や窃盗いった観光客を狙った犯罪も多く発生している様です。

私の住んでいるマンションの裏手にもファベーラ(貧困街)があり、マンションから1番近い公園は、イベントが開催されている日以外は深夜に麻薬や銃の取引に使われている為、通り抜けは避ける事とされています。

また、一本道を誤って入ってしまうと、ガラッと雰囲気が変わってしまいます。通ってはいけない通りや場所があり、知らなかったでは済まないので、こちらに来てから情報収集しました。基本的には、冒険、探検はせず、毎日決まった所を歩く様にしています。

街中を歩いていると、防弾ジョッキを着用し、拳銃を携帯している警官をよく目にします。彼らを通して私は人生で初めて拳銃を目にしました。一度、UBER乗車中に検問に遭い、検問中ずっと銃を向けられた時には生きた心地がしませんでした。

治安情報の収集

危険場所の情報収集については、リオに来てまず最初に「いつでもどこでも大使館(総領事館)メールマガジン」にメールアドレスを登録します。そうすると、 外国人が巻き込まれた事件や事故に関しての連絡をメールで貰う事ができます。

私のポルトガル語の先生(ブラジル人)は、銃撃戦がいつどこで起こっているかを知らせてくれるアプリをダウンロードしており、10分に1度は鳴る、つまりリオのどこかで銃撃戦が10分に1度位の頻度で行われていると教えてくれました。

直近では、午後11時頃海岸沿いを歩いていて、物売りに声を掛けられたのを断ったとして、観光客の方が刺殺される事件がありました。私の家から徒歩5分の所です。

また学校には、発砲音がしたらどの様に行動すれば良いか、記載したポスターが掲示されているのを見た事があります。現在子供が通っているアメリカンスクールのすぐ横には、ホッシーニャと呼ばれるリオ最大のファベーラ(貧困街)が存在しており、学校は鉄線で張り巡らされています。過去に、学校がお休みの日に、校内で銃撃戦が勃発した事があると聞き、最初の頃は無事に帰って来るのか不安な気持ちで過ごしていました。

気にし始めると、怖くてなかなか外に出たいという気持ちがなくなってしまうのですが、情報として得ているだけで、付近をしばらく通るのを避けてみたり、いつもより警戒してみるなど、自分なりに工夫をして生活をしています。

10ヶ月住んでみて

普段は徒歩で近所のスーパーに行き、子供の習い事の付き添いなど街をうろうろとしている事が多いのですが、家に帰ってニュースを見て、危険と隣り合わせだった事を知る事もあります。

移動は全てUBERを使用し、なるべく目的地と家の間を往復する様にし、日が暮れたら出歩かない、徒歩の際は後ろや横などキョロキョロしながら歩く、携帯は決して出さないなど、会社からのルールを守って行動しています。

また、拳銃を所持してる警官、現金輸送車を目にすると、足早にその場を去る様にしています。警官が発砲する流れ弾や現金輸送車を狙う人に巻き込まれない為です。

日本では考えられないルールばかりですが、こちらで生活していると自然と体が反応する様になりました。幸いな事に、我が家はまだ一度も怖い思いをした事がありません。しかし、毎回家に無事に戻ると、日本で生活していて感じた事のない、とてもホッとした気持ちになります。やはり、10ヶ月経過した今でも心と体は緊張している様です。

治安について、恐ろしい事ばかりを記載しましたが、陽気でフレンドリーな方が多いのも事実です。

マンションの受付の方々や、良く通うスーパーの方々など、顔馴染みとなった人は、私たち家族のリオ生活を暖かく見守ってくれ、困った時には手を差し伸べてくれます。風邪を引いて、2日マンションから出なかった時には、心配して電話をくれました。

また、子供にはとても優しい国だと感じる事が多々あり、子供はリオが大好きです。子供と一緒に歩いていると、必ず声を掛けてくれます。

引き続き、自分自身できる範囲で身を守り、楽しいリオ生活を送りたいと思います。

Related Articles

合わせて読みたい

Interview

海外で活躍する先人達