海外人事のためのウェブメディア「海外赴任LAB」

GLOBAL INFORMATION
<dt>GLOBAL INFORMATION</dt>

ドイツ ヨーロッパ 各国トレンド 現地情報 金子 浩永

ドイツ│法的注意点のポイント解説

2018.10.15

ドイツでの法的注意点

ドイツは法事国家です。外国人でも自分の責任と経費で法的情報を収集して、それに相当して行動することが求められます。ドイツ語が分からないまたはドイツの法律を知らないという主張は認められません。


ポイント①

ドイツで企業活動を開始する際には、住民局への届け、営業届け、税務署でのタックス番号および社会保険団体での番号を取得して、各種類の税(法人税、売上税、賃金税)などに関しての義務を履行することが必要となります。それ以外には、ドイツの現地の商工会議所への会員料の支払いおよび労災団体への支払いをする必要があります。事務所の営業スペースを借りる場合には、5年間とか10年間の契約締結を家主が求めてきます。契約期間中に契約を解約する可能性は除外されているので、要注意です。

ポイント②

ドイツは連邦制度です。各州が祝日を決めますから、場合によっては、ある州で祝日である日が他の州では普通の労働日であることがあります。祝日が日曜日である場合には、振り替えされません。イースターと夏および秋の時期の学校の休校時期が州によって違います。

ポイント③

土地の売買には、必ず公正証書が必要となりますから、公証人および裁判所への支払いが必要となります。それ以外に売買価格の3.5%から6.5%ぐらいが、土地取得税として発生しますから、誰がそれを払うかは、契約内に記載するべきです。売り手と買い手は、税務署に対して連帯債務者として取り扱われます。斡旋業者が関与している場合には、売買価格のだいたい10%に相当する金額を裁判所・公証人・斡旋業者・税務署に払うことになります。

土地台帳の閲覧は、正当化された利益を立証しませんとできません。つまり誰でも理由なしに閲覧できません。 商業登記簿への閲覧は自由にできます。商業登記簿の抜粋には、会社の社員(出資者)は記載されていません。それを必要とする場合には、商業登記簿で保管されている別のファイルの閲覧を申し込むことが必要となります。

ポイント④

ドイツの法律および契約で、書面の形式を守ることが必要であると記載されている場合には、これは自筆サインを意味しますから、電報・ファックス・電子メール送信では足りないことになります。

ドイツの会社は、レター・ヘッドの下の箇所に銀行口座の詳細を印刷しています。会社の代表者のレター・ヘッドにするサインが、同社銀行口座からの送金のためのサインと一致しますと、その事実を不正送金に使われるリスクが高いです。ですからレター・ヘッドで使うサインと銀行口座からの送金のために使うサインが一致しないように、必ず異なるサインにするべきです。また簡単にまねできないサインにするべきでしょう。法的には日本語の漢字でサインすることもできますが、パスポートに記載されているサインを知るチャンス持つ人物に悪用されることを防ぐために、別の形のサインにするべきでしょう。

ポイント⑤

有限会社を設立した直後に、裁判所からの請求書に似た請求書が送られてくることが頻繁にあります。実際の内容は、業界の電話帳への電話番号と住所記載の申し込みであることが良くあります。発行者はドイツ外の国の住所を請求書に印刷しています。裁判所の有限会社登記の費用は150ユーロです。業界電話帳発行者の請求額が700から800ユーロですから要注意です。 ドイツで有限会社の登記申請は、商業登記簿により、2週間から4週間の時間を必要とします。日本本社の支店の登記申請もそのぐらいの時間がかかります。

ポイント⑥

日本本社の駐在員事務所をドイツの商業登記簿で登記することは法律上できません。駐在員事務所として、事務所賃貸借契約および車のリース契約などを締結する場合には、他の契約当事者は必ず商業登記簿の抜粋を要求してきます。対応策は、日本本社の商業登記簿の抜粋にドイツ語翻訳を付けることになります。ドイツでは駐在員事務所と言う概念は税法で一箇所にしか明文化されていません。概念として世間では知られていません。デュッセルドルフ市内に在する日系駐在員事務所は、同市の営業届け局に営業届けをして、その確認書を契約パートナーに見せて対応しています。駐在員事務所は営業をしないことが前提ですから、営業届けは、契約締結のための手段であることを自覚なさるべきでしょう。

ポイント⑦

ドイツで販売する商品に関して所有権留保を取り決めませんと、発生しません。買い手が破産する場合には、普通の債権者取り扱いとなります。ドイツの破産手続き申請の大多数は、手続きの費用をカバーする財産がないことが理由で却下されます。破産手続きが開始されたとしても、債権に対して払われる金額は多くて10%から20%です。

ポイント⑧

ドイツの民事裁判では、敗訴者が全費用を負担しなければなりません。つまり自分の弁護士費用と勝った当事者の弁護士費用および原告が提訴の際に払った前金です。地方裁判所のレベルからは、高等裁判所および連邦通常裁判所まで、弁護士強制の原則が適用されますから、当事者は裁判行為をすることができません。

ポイント⑨

ドイツの警察は、午後10時ごろから飲酒運転の取締りをします。日本人達が多く住む地域で取締りをします。お客を接待した際にアルコールをたくさん飲んでつかまる場合には、1年間近くの免停およびネット給料の大部分が罰金となります。ですからお客の接待の場合には、タクシーまたは公的交通機関での帰宅をお勧めします。

ドイツのアウトバーンは基本的にはスピード無制限ですが、事故に巻き込まれた場合には、時速130キロメートルを守ってる場合には、有利に解釈されます。これはドイツ語で言うRichtgeschwindigkeitで立法者が推薦するスピードです。有料駐車上で、代金を払った場合には、レシートを証拠として持つべきです。代金をはらったにも係らず、チケットが出口で機能しないことが稀にあります。

ポイント⑩

出向者達が、仲間の一人のお別れ会をした際に割り勘で集めた合計額をウエーターの一人に渡したが、レシートを得ておりませんでした。数日後レストランとのオウナーから支払いの催促の電話が来ました。猛烈に抗議する内容の手紙で案件を処理したことがあります。支払いをした場合には、必ずその場でレシートを要求するべきです。支払いを得た債権者は、レシートを発行する義務を負います。

ポイント⑪

日本人ビジネスマンが良く集まる場所(ホテル・レストランと)および空港と駅および汽車の中では、貴重品は必ず肌に付けて、移動してください。スリは集団で行動していますので、貴重品が入っているカバンを盗むのは、一瞬の間に行われます。知らない人間が近づいてきたら、なるべく無視して距離を保つことが必要です。なお、小売店は日曜日に閉店法で閉鎖されています。

ポイント⑫

ドイツ企業では、よほど大きな企業で国際化されていませんと、日本企業のように本採用の幹部候補者を入社の最初の数年間色々な仕事を体験させていません。ある日系企業がドイツ企業の北ドイツセールス・マネジャーを新社員として受け入れた時点で、彼が中期・長期の売り上げ予測を書く訓練を受けていないことを初めて知ったというケースもありました。

Related Articles

合わせて読みたい

Interview

海外で活躍する先人達