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海外駐在のお仕事は総合格闘技

2019.01.09

海外駐在のお仕事は総合格闘技

日本本社 人事部様、御社の海外駐在員は期待する成果を出していますか?

正直、現地で機能していますか?

そもそも、彼らのパフォーマンスは見えていますか?

当社では、日系企業の海外法人&海外駐在員専門のコーチ・コンサルティングをご提供するヘルプデスクとして活動しておりますが、会社から何らかの理由で選ばれた貴重な人財である海外駐在員を高額コストで派遣しながら、残念ながら現地で期待に応えられるパフォーマンスを出せていない、もしくはもっとできることが多いと考えています。

海外での事業拡大は、日本の人口減少や経済の停滞の中で、益々重要な戦略事業となっており、その陣頭指揮を任される海外駐在員のパフォーマンスが海外事業の成否に大きく影響を及ぼします。そんな彼らが海外で結果を出すためのチャレンジは、現地で生活する上でのストレス対応、現地人とのコミュニケーション、現地組織リーダーシップなどの環境適応力から、売上・利益を伸ばすためのビジネス課題まで、特有かつ多岐にわたります。

ある海外赴任を経験した人への調査結果では、「海外赴任中にストレスを感じた」とした人は62.2%と半数以上に上り、会社や上司からの支援については、現地の仕事や生活環境に適応するための役立つ支援を「受けていない」とした人が63.8%にのぼり、海外駐在員を送り出す企業/組織が十分に支援できていない実態が明らかになっています。また、海外駐在員の1割程度が1年で挫折・帰国していますが、実はその何倍もの人が途中でやる気をなくしているはず、との海外の研究もあり、海外駐在はストレスの多い仕事です。しかしながら、拠点に何人もの海外駐在員がいる場合はまだ良いですが、少数で海外赴任する駐在員は相談相手がいなく、一人で悶々と悩んでいるケースが多いです。

【引用:保健指導リソースガイド『ストレスチェック制度 海外派遣者への対応はWEB面談サービスを活用』】

海外赴任者の悩みの幅は広く、そして複合的

一方、日本本社側では、通常の本社での経営会議やルーチンで忙しく十分な時間を使って彼らのパフォーマンスの全てを見切れず、また海外駐在員の報告を元に会社状況、現地事情、海外駐在員の状態の把握をするのですが、彼ら海外駐在員の多くはたとえ自分が現地でうまくいっていなくてもそのようなネガティブな報告はしにくいものです。

かかさず報告を求められる週報や月報には、各種外部環境や対計画実績とその要因&改善の説明はあっても、海外駐在員自身が現地組織を動かせているかどうかはそこには書いておらず、見えにくく、なかなか本社で正確に確認しきれないものです。蓋を開ければ、海外駐在員と現地人の間に大きな溝があり、リーダーシップを発揮できていないケースが多いものです。また、海外赴任には赴任フェーズ、家族帯同有無、各国ごとに違う異文化理解など、悩みの幅は広く、かつ複合的です。

  • ・初海外赴任前の不安
  • ・日本と海外現地でので役職/任務/スキルのミスマッチ
  • ・本社と海外現地の間で板挟み
  • ・海外でのマネジメント経験不足
  • ・相談者不在の一人駐在
  • ・日本本社のサポート不足
  • ・海外現地でのコミュニケーションスキル不足
  • ・健康状態管理の不安
  • ・家族の海外現地での生活の不安
  • ・長期赴任によるマンネリ
  • ・帰任後のキャリア不安...

何より私自身も9年間、ドイツ&ベルギーでの海外現地法人での経営幹部の経験の間に、仕事では赴任直後1年間は現地マネジメントとの間の壁で機能せず、一人で悩んでいました。最終的に、赴任から1年経ったクリスマスパーティー時に現地人社長から「Tama、幹部、スタッフ、みんな君のことを信頼している。君みたいなオープンで腹を割って喋れる日本人は初めて。どんどん助けてくれ」と言われた時は、トイレに駆け込んで大泣きした記憶があります。

また、各国トップ人材が集まるプロジェクトのプロマネをするも力量の差を痛感した苦い経験もあり、プライベートでは海外での出産&育児、空き巣犯罪に入られたことなどを筆頭に多数の苦労をしてきました。海外最前線で頑張る日本人に対して、メンタルケアと事業支援の両面の問題を一緒になって具体的に解決できるセーフティーネットがもっとあればよいと思います。それは企業内でも企業外でも良いと思います。

海外駐在というのは、スポーツに例えると、いわば総合格闘技。当社のようなサポート側としても、彼ら総合格闘家にとって信頼置ける名セコンドとして、海外駐在員のメンタルケアから事業推進まで一気通貫でサポートする覚悟でいます。海外で沢山の日本人がリーダーシップを発揮している姿を思い、心より応援しております!!

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