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インタビュー 日本 海外給与/処遇 海外赴任規程 花田 誠治 購買力補償方式

【後編】AIRINCデータによる公平な駐在員福利厚生制度の策定

2019.03.03

INTERVIEWインタビュー

海外駐在員にとって、赴任に関する福利厚生制度は、給与制度と並んで仕事へのモチベーションを大きく左右する要素。とはいえ、ライフスタイルが多様化している昨今、駐在員の要望も千差万別。ひとりひとりのニーズに柔軟に対応しながら、客観的な根拠にもとづいて公平な福利厚生制度を策定することは、むしろ給与制度の策定よりも難しく、頭を抱えている人事担当者も少なくない。AIRINCでは、そんな難問を解決し、さらには人事担当業務の大きな効率化も実現する様々なデータを用意。その一例についてうかがってみた。
【話し手:花田 誠治│聞き手:海外赴任LAB編集部】


前回のコンテンツはこちら→【前編】AIRINCデータによる公平な駐在員福利厚生制度の策定

編集部

赴任先での自動車利用に関する手当を決めるためのデータもあるそうですね。

 
 
 
 花田
 
 

はい。各国での駐在員の利用に適した自動車の価格を車種ごとに提示したデータと、各国における自家用車のランニングコストを車種ごとに示したデータからなる「CAR REPORT」です。駐在員の任地での社用車は、現地法人主導で決められるケースがほとんどですが、クルマの良し悪しの基準は人それぞれですから、結果、任地によって社用車の水準がばらばらになりがちです。「CAR REPORT」のデータでは、コンパクトカー、モデレートセダン、プレミアムセダン、SUV、ラグジュアリーセダンと、クラス分けがなされており、どの車種がどのクラスに属しているかも明確に分かりますから、たとえば社長レベルならラグジュアリーセダン、部長レベルはプレミアムセダンから選択とするだけでも地域差のない公平性が維持できますし、役職にふさわしい社用車を選ぶことも容易です。

編集部

ランニングコストまでデータ化しているのはどんな意味があるのでしょうか。

 
 
 
 花田
 
 

クルマの税金や保険料などは国ごとに違いますからね。また、企業によっては、クルマは駐在員自身に用意してもらって、通勤交通費という形で支給したいという考えもありますが、「CAR REPORT」は1km走行あたりのガソリン代もデータ化しているので、通勤距離を調べるだけで簡単に手当の額を決められます。他にも、たとえば1日20㎞あたりの走行距離分を補助して、それを超えた分は駐在員各自の負担といったルールを作れるなど、さまざまな活用が可能です。

編集部

各企業が自社の方針に合わせて活用しやすいわけですね。

 
 
 
 花田
 
 

赴任先によっては、交通機関が発達しておらず、クルマがないと生活に支障が出てしまうケースもあります。また治安の状態によっては、子どもの学校への送り迎えにもクルマが不可欠です。そうした地域が赴任先となる場合、多くの企業が家族用のセカンドカーの所有を認めています。ですが、プライベートで使うためのセカンドカーは自分たちの好みで車種を選びたいと考えるのがふつうですから、どこまで補助するかを決めるのは、実はメインの社用車よりも難しかったりします。そんなセカンドカーの補助の決定に際しても、「CAR REPORT」は適正なガイドラインの役割を果たしてくれます。

編集部

学校への送迎といえば、帯同子女の教育費も駐在員にとって重要ですね。

 
 
 
 花田
 
 

AIRINCでは、各都市の教育機関の費用をまとめた「EDUCATION REPORT」というデータも用意しています。子女教育費の補助については、多くの日本企業が現地の日本人学校を基準として設定していますが、近年では外国籍社員や外国人配偶者の増加によって、日本人学校がファーストチョイスではないという事例が増えています。また、そもそも日本人学校が現地にない場合は、基準の設定自体が困難です。そのため、教育費の補助は、駐在員家族がとても重視する福利厚生の要素でありながら、地域による不公平感が生まれやすい傾向にあります。「EDUCATION REPORT」では、各地の公立・私立の幼稚園、小学校、中・高等学校のそれぞれについて、入学金等の初期費用、年度ごとの費用、授業料が記載されており、また各地の教育年度ごとに情報の見直しを行っていますので、最新かつ現地の実情にあった補助額の基準の設定が可能です。

編集部

自分の子どもにどのようなレベルの教育を受けさせたいか、それも家族ごとで違いますよね。

 
 
 
 花田
 
 

その通りですね。「EDUCATION REPORT」を活用して教育費の補助を手当化すれば、学校の選択について駐在員家族それぞれの価値観で決められますし、一定以上の教育を受けさせるためには自己負担が必要だということも納得しやすくなりますね。

編集部

学費が高い学校イコール裕福な家庭の子どもが多いという図式から、国や地域によっては誘拐などのリスクを軽減するため、学費などの情報を積極的に発信していないところもあると聞きます。

 
 
 
 花田
 
 

確かに学費などの情報をオープンにしていない学校が増えている印象はありますね。それは日本人学校だけでなく、欧米系のインターナショナルスクールでも同様です。AIRINCでは、ウェブサイト上で情報開示をしていない学校についても直接コンタクトをとって情報収集に努めています。

編集部

AIRINCの「生計費指数データ」は、最新かつ現地の実情にあっているという特長を持っていましたが、その特長はAIRINCのあらゆるデータに共通しているようですね。

 
 
 
 花田
 
 

そう言っていただけるとうれしいですね。現地の実情に合っているという意味では、都市ごとの水道光熱費を、職位別/住居の部屋数別にチャート化した「UTILITY CHART」というデータもまさにそのひとつです。これも「AIRFARE DATABASE」や「FURNITURE ALLOWANCE REPORT」と同様、他のデータサプライヤーでは扱っていないデータです。日本企業の場合、水道光熱費は駐在員が個人負担するというルールが一般的ですが、それぞれの地域の気候や季節の変化の差によって負担額は大きく変わりますし、住居によっては家賃に含まれていることもあります。そのため、思いのほか公平性の維持が難しいのです。「UTILITY CHART」があれば、上限額の設定が容易になりますし。経費の精算がなくなるなど、事務工数の削減といったメリットも生まれます。また、このデータでは、ベースとなる電気・ガス・水道のコストに加え、害虫獣駆除の費用や、国によって発生するテレビ税、家財保険、ゴミ収集費用、エアコンやプールのメンテナンスコスト、印紙税など、各地域で必須あるいは慣習として必要になっている費用の調査も行っています。企業によってどこまで負担するかという考えは異なりますから、データを提供する際には事前に必ずヒヤリングを行って、提供項目をカスタマイズした上でサービスを実施しています。

編集部

どこまで細かいデータを必要としているかは、企業によっても違いますから、社の方針に合わせてカスタマイズしてくれるのはうれしいですね。

 
 
 
 花田
 
 

企業のニーズにどこまで寄り添えるか。それはAIRINCがとても大切にしていることのひとつです。たとえば「AIRFARE DATABASE」では、広範囲の地域と航空会社について数多くのルートの運賃データを収集していますが、企業独自のルートを追加したいというご要望があれば、それにお応えして収集することもできます。この他、「FURNITURE ALLOWANCE REPORT」は、まさにクライアント企業の要望がきっかけとなって生まれた商品です。ほかにも、データの提供をPDFオンリーで行うデータサプライヤーもある中、AIRINCはExcelファイルやインポート可能なCSVテーブルをはじめ、企業のご希望に即したデータ形式での納品が可能です。

編集部

データの新しさや深さ、広さだけでなく、活用のしやすさにも強く配慮しているのですね。せっかくのデータも適切に活用できなければ「宝の持ち腐れ」となってしまいます。最大限の活用が可能なAIRINCのデータは、データの価値も最大限に享受できますね。AIRINCを選ぶ日本企業が増えている理由が垣間見えた気がします。本日はありがとうございました。


AIRINC関連コンテンツはこちら→【前編】AIRINCデータが多くの企業で選ばれる理由とは

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