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新型コロナ肺炎に関する一時的手当の支給について

2020.04.02

新型コロナ肺炎に関する一時的手当の支給について

新型コロナ肺炎パンデミックは、今や先の見えない状況となっています。

海外駐在員の処遇において、過去の危機から学んだことの1つは、このような危機的状況下においては為替レートの大幅な変動やインフレの異常な変動パターンの発生など、経済の不安定性が増加する可能性が高いことです。この事象はまだ始まったばかりですが、既に中国のインフレ率と主要通貨の大幅な変動が見られています。さらに経済的な不安定性や、ライフスタイルの制限など、世界中の多くの人々にとって生活状況は悪化しています。

AIRINCでは、このような先の見えない状況においてハードシップ手当等の取扱や見直しについて多くのクライアントから質問をいただいています。一部の企業は、駐在員が直面している混乱を考慮して、現時点で手当を変更すべきかどうか検討を始めています。 AIRINCはグローバルモビリティにおけるこの混乱状態をナビゲートできるよう、このガイドをまとめました。

ハードシップ手当の増額?それとも一時的手当?

ハードシップ手当の支給は、本国/任地の物価差を補償する任地生計費とは別の側面があります。

任地生計費とは異なり、ハードシップ手当は何らかの支出に対して本国とのバランスをとるものではなく、任地の恒常的な生活条件の厳しさに対して支給するプレミアムです。言い換えると生活状況が困難な場所に対してのみ支払われます。新型コロナ肺炎の場合、状況の変化が短期/長期的であるかどうか、またはこれらの変化が他の場所と比較して深刻なものなのか、持続するかどうかなど、様々なことがまだわかっていません。

AIRINCは2020年2月にハードシップスコアのレビューを行いました。この時点で、新型コロナ肺炎の影響により中国の生活状況の変化が持続しており、事象発生以前よりも困難であると推定されるため、中国のハードシップスコアを上げました。しかし、今後他の国に対してどう評価されるかはまだわかりません。現時点では次回のレビュー(2020年5月)を待つことになります。

今回の新型コロナ肺炎の影響を受けている地域への対応方法の一つとして一時的手当の支給という選択肢があります。

なぜなら、現在の状況の特徴(影響自体の特性、状況の変化、および期間に関する不確実性)は長期にわたって任地に滞在する駐在員に対して継続的に支給するハードシップ手当の標準的な方法論と基本的には整合していないからです。AIRINCではこの一時的手当の支給に関して、理論年収に対する定率による支給額の設定の例として以下のようなガイドラインをご紹介しています。

■0%:

新型コロナ肺炎の影響を受けていないと評価された任地となります。

例えば、コミュニティ内における症例の広がりがなく、行動やサービス・レクリエーションの提供に制限がなく、移動の制限がほとんどない場所です。

■+ 5%:

自主的な隔離措置および/または中程度の症例発生がある場所には、5%の一時的手当の支給をお勧めします。

ほとんどの場合、これらは疾病のアクティブなケースがあり、コミュニティ内での広がりがあり、サービス/レクリエーションの提供の制限、および移動制限のある場所です。

■+ 10%:

外出禁止令/避難命令や重度のアウトブレイクなどの隔離措置が義務付けられている場所には、10%の一時的手当の支給をお勧めします。

ほとんどの場合、これらは特に高い症例発生率、急速な広がり、医療インフラへの深刻な影響、重度の移動制限がある場所です。

もちろん世界の状況は日々変動しているので、AIRINCでは上記のような一時的手当の設定については都度ご相談をいただければサポート致します。

世界規模で広がる新型コロナ肺炎は前例がなく、企業は独自のポリシー/プログラムに基づいてさまざまな対応およびインセンティブ戦略を模索し、実行する必要があるでしょう。 一時的手当はハードシップ手当と異なり、状況に応じて都度払いきりとなります。従いまして本事象においては定期的に(たとえば60日ごと)状況を確認し、積極的に駐在員とコミュニケーションをとり、支払いが本質的に一時的なものであることを明確にすることをお勧めします。

■コミュニケーションの内容としては次のような情報の共有が重要となります。

▶この一時的手当は新型コロナ肺炎固有のもので、期間限定で提供されること

▶この一時的手当は設定期間の終わりに見直され、更新、増加、または減少するかどうかが決定されること

▶状況が正常化すると、手当は停止されること

AIRINCのハードシップ情報のユーザー様においては、現在のご利用都市が前述の3つの階層のうちどれに該当するかに興味があればご一報ください、喜んでサポートいたします。ユーザー様以外でもご遠慮なくお問い合わせください。今後このパンデミック状態が続く限り、AIRINCは2週間ごとにこの3つの階層の確認をする予定です。

(注)AIRINCのハードシップ情報は、インセンティブの支払いに関する企業の決定に直結するものではなく、補完することを意図したものです。

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