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【2020年2月25日│上海現地レポート】新型肺炎に関する状況について

2020.02.25

【2020年2月25日│現地レポート】新型肺炎に関する状況について

本内容は、弊社上海現地法人の駐在員の見解です。

公式に発表されたものではありませんのでご留意願います。

市民生活全般

特に大きな変化は無し。約1か月近く続いている状況に極めてうまく順応している印象。市内中心部のショッピングモールなどは相変わらず閑散としており、飲食店は凡そ5割が休業している。日本人が多く居住する虹橋エリアなどでは先週半ばあたりから徐々に日本食店の営業が再開している。

企業活動状況

日系企業の殆どが交替制やシフト制、時差出勤などで対応しつつも業務を再開している。

中資企業は殆どが通常勤務に戻った感があり、朝の通勤時刻の車の渋滞が散見されるようになってきた。ビルの入館時の体温チェックや空調の停止は引き続き行われている。今週以降、企業活動が本格化していくものと思われる。

企業対応問題

事業が再開するにつれて、新たな問題も出始めている。

現時点で春節に地元に帰ったまま都市部へ戻れない方が(工場などを中心に)約2億人いると言われており、拠点によっては深刻な人手不足に陥っている。また休業期間や前述のような職場へ戻れない方などを中心に労務管理上のトラブルが出始めており、この種の相談件数が一気に増え始めている。

上海市や中央の政府もこの点を問題視し始めており、北京の人力資源社会保障部(日本の厚生労働省に相当)から代表的な質問に対するQ&A集が示されている。

現状の特殊な状況下で企業が直面する様々な問題を処理するうえでの指針となるかもしれない。

【以下Q&Aからの抜粋】

Q1:肺炎の流行地の出身であることを理由に採用を拒否できるか?

A1:流行地域の出身であることを理由に採用を拒んだり、求人の条件に於いて流行地域の出身者を除外する内容を盛り込むことは出来ない。

Q2:感染を警戒して出社を拒んでいる社員に対する対応は?

A2:企業は工会(労働組合)と協調して職場復帰を説得し、それでも効果が無い場合は「法に依拠した措置」を取ることができる。

Q3:隔離措置を受けている従業員の解雇は可能か?

A3:解雇は認められず、企業は隔離期間中でも通常の賃金を払う必要がある。

但し、隔離期間中に契約期間が満了する場合、隔離観察の結果病人又は疑いのある病人であることが排除された場合、労働契約を終了することができる。

Q4:従業員が新型肺炎に感染した場合、労災扱いとなるか?

A4:医療関係者を除いて労災扱いとはならない。

但し、企業が従業員を指名し国が宣言した流行地区へ派遣させ感染した場合はこの限りではない。

また、これ以外にも各種コンサルティング会社からの会員向けメールマガジンなどでも多くこの問題が触れられており、それぞれ参考にされるとよいでしょう

今後について

先述の通り、未だ2億人近い人々の異動が終わっていないことを考えると、感染者数の増加が一段落しているように見えるが(湖北省を除く)まだまだ予断を許さない状況であることには変わりがない。交替制やシフト制を経ていずれ早い時期に通常勤務へ移行するため、オフィス内での感染防止の観点から引き続き、手洗いや消毒などの基本的な予防策を各人がしっかりとることが必要だと思われる。

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