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【2020年3月3日│上海現地レポート】新型肺炎に関する状況について

2020.03.03

【2020年3月3日│現地レポート】新型肺炎に関する状況について

本内容は、弊社上海現地法人の駐在員の見解です。

公式に発表されたものではありませんのでご留意願います。

市民生活全般

企業活動の再開が本格化してきている。朝夕の車の数や地下鉄やバスの乗客数もかなり回復している様子。一部の地下鉄(6号線や8号線)では一部区間で乗車率が6割近い混雑が見られ、乗り換えの多い駅などで入場規制が行われ始めている。また路面店と呼ばれる飲食店やブランドショップも全体の4割程度が営業を開始している。

企業活動状況

一部で時差出勤などを残すものの大半は通常の勤務体制に復帰している。但し、2月半ばの外務省のコメントを受けて帰国した日本人が、日本での14日間の待機を終えたものの、今度は上海へ戻ったタイミングで再度14日間の待機となっており、まだ完全に元に戻ったとはいいがたい状況。

今後について

上海は2月27日の1件を最後に新型肺炎の新規感染者は出ていない状況(検査中で未確定の検体もあと1600件ほどまで減少)。表面的には抑え込みに成功しているように見え、少し安心感も出てきている状況。さすがに市政府の対応も早く現在では(任意ではあるものの)地下鉄、バス、タクシーのすべての公共交通機関で乗車時に携帯番号を登録できるシステムが構築されている(仮に感染者の発生が分かった場合は、直ちに携帯へSMSでメッセージが来るようになっている)。

このように上海側の状況が好転し始める中、状況が新たな局面に入りつつある。昨今の日本や韓国での流行の影響を受け、海外からの感染者の逆流を懸念する動きが顕著になってきている。上海でも一部のマンションや小区で海外から戻った外国人も14日間の自宅待機と外出禁止を言い渡されるケースが出始めている。従来は外省市から戻った中国人に対する規制が厳しい一方で外国人にはそれほど厳しい対応がされていなかったが、最近ここが改められてきている。これから上海または上海近郊へ戻られる場合は、この点に留意されることをお薦めします。

<上海近郊で日本などから戻った方に対する何らかの措置が確認できる地域(出所:上海領事館からの定期便メール)>

江蘇省:南京市、蘇州市、無錫市、江陰市、鎮江市、常州市、南通市、連雲港市

浙江省:嘉興市、平湖市、杭州市の一部

安徽省:合肥市の一部

上海市については、今のところ市政府からの通達はありませんが、マンション独自またはオフィスビル独自の運用で、自主的な待機を求められるケースが散見されます。特にオフィスビルでは、入居企業が自己の責任において管理する旨の承諾書の提出を求められ、万一感染者が確認された場合は企業が責任を負うような形になっております。

特に注意が必要なのは、上海を経由して南通などへ出張する場合、南通に入った時点で中国入国後から14日を経過していない場合、残りの日数を待機期間とされることになるので気を付けてください。市によっては公安が指定したホテルでの待機となる場合があるためこの期間の出張は自粛されることをお薦めします。

行政手続きについて追記

上海市では現在、新たに赴任される方の手続きに関して制限が加えられています。具体的には、入国後最初の手続きである外国人体格検査が、入国後から14日を経過してからでないと受けられない状況です。入国に際して使用するZビザは入国後から30日しか有効期間がありませんので、仮に体格検査の予約が取れずに待たされたり、又は一部の項目で再検査となると居留許可取得までの手続きが間に合わない事態が考えられます。特殊な手続が必要になりますので、新規に赴任される方がいる場合は必ず直前に現地の担当者と連絡を密にして頂くことをお願いします。

最近では、むしろ日本の方が心配な状況になっています。筆者もカフェの店員さんから何度か「いま日本は肺炎で大変だろ」と心配されるというか、若干不安そうな目で見られるという経験をしております。春節も日本に帰ってないよと言うと、やっと安心した表情になるといった次第です。あまり考えたくないですが、今後の日本の状況次第では、日本人が若干窮屈な思いをする局面があるかもしれません。日本人学校が3月一杯休みと言うこともあり、暫くはご家族の来海を見合わせることも検討する必要がありそうです。

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