【2020年6月15日│現地レポート】新型肺炎に関する状況について
本内容は、弊社上海現地法人の駐在員の見解です。
公式に発表されたものではありませんのでご留意願います。
1:春節以降の一連の規制及び措置
1月23日
湖北省の武漢が閉鎖される
2月10日
上海市政府の休業要請期間が明け企業活動が再開される
3月3日
日本など重点汚染地域からの渡航者に対して14日間の隔離措置が強制となる
3月23日
正午を以て上海市が海外の新型肺炎重点汚染地域から日本を除外、入国後の隔離が不要となる
3月26日
18時以降入国する全ての外国人に対し隔離措置と経過観察を実施すると発表
3月28日
0時を以て発行済みの居留許可及び訪中査証を持つ外国人の入境を暫時停止すると発表
3月31日
正午を以て日本人の中国滞在15日間までの査証免除の措置を暫時停止すると発表
4月8日
湖北省の武漢の閉鎖が解除される
5月12日
韓国との間でビジネス目的に限定したファストトラックの合意に向け交渉との報道が流れる
5月29日
シンガポールからの渡航制限緩和(ビジネス目的、上海・天津・重慶・広東・江蘇・浙江に限定)の報道
6月12日
北京の食品市場を発生源とする集団感染が発生、当該地区が封鎖式管理措置へ移行された
6月15日
日本政府がベトナムとの往来再開を検討と報道、同報道で中国は感染者数から時期尚早との表現
2:入国制限後の特別措置
■緊急ヴィザ
外交官などの他に緊急性が高く特別な事情がある場合、査証の申請が可能と発表された。
<通常のルート>
・各区の外事弁公室が窓口、渡航希望者ごとにその緊急性などの事情を説明
・プロジェクトの名称や投資規模などを説明、了承されれば申請用の資料が発給される
・非製造業、貿易会社等の場合、この問診の段階で却下されることが殆ど申請すら不可)
<特別なルート>
・企業の日本本社が渉外などの部門を通じて在日本中国大使館へ直接陳情する
・渡航希望者のリストを提出、上位数名が許可される模様
<ヴィザの種類>
・政府の判断により許可証又は招聘状が発給され、発給されるヴィザが決定する模様
■駐在員の帰還
上記同様に省レベルの許可が必要、該当者の工作許可証が有効であることが必要。
・緊急ヴィザが発給された段階で、従来の居留許可がキャンセルされる
・入国後に改めて居留許可の申請を行う(M査証での入国でも申請可能と確認できた
3:今後の規制緩和の見込み
■全体感
当初は中国の全人代明けと日本の非常事態宣言解除から6月下旬をベストシナリオと想定。
しかし日本外務省の慎重な姿勢及び上記北京の状況などから8月前後迄遅れる可能性が高いヴィザの発給自体が再開されても、以下のような問題を解決する必要がある。
<航空各社の対応>
・現状各社1都市週1便、最近の政策変更で3日連続感染者無しの路線は週2便へ増便可
・民航当局の政策変更のスパンが現状では月1回のため、一気に増便とはならない
<空港施設の問題>
・浦東空港の場合、現在外国からの入境者を1日1500人以下に制限している
・これを大幅に緩和しない限り航空各社も大幅な増便が実現できない状況
・一方で、約50個のPCR検査用の施設が稼働し始めたことは前向きな材料
■企業側事情
入国規制の緩和に向けて、手続き上必要な書類を再度準備するなどの動きは加速。
一方、入国後の隔離措置(現在の緊急ビザでの入国後は必須)撤廃までは見合わせとの声も多い。
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