【2020年8月14日│現地レポート】新型肺炎に関する状況について
本内容は、弊社上海現地法人の駐在員の見解です。
公式に発表されたものではありませんのでご留意願います。
新型肺炎の確定症例について
首題の件につき、下記ご報告、今回は残念なご報告です。
今月9日(日)、日本から上海へ到着した日本国籍の方1名から新型肺炎の確定症例が出てしまいました。
日中間の往来の状況や現地での隔離観察措置について改めてご報告します。
1:本事案について
・9日に上海浦東空港へ到着した日本(成田)からの定期便の乗客1名が、浦東空港到着の際に受けたPCR検査の結果、陽性であることが判明
・指定の隔離施設(ホテル)ではなく、別途専門の治療施設へ送られました
・上海市政府から、11日に確定症例であることが発表されました
・今回の新型肺炎の水際対策実施以降、日本国籍者の確定症例事案としては第1号です
・これまでも日本からの航空機で確定症例が何例も出ていたが、いずれも中国へ帰国してきた中国籍の方々で、残念ながら今回、初の日本人感染者となってしまいました
・因みに同日上海浦東空港へ到着した方のうち確定症例と判明した方は合計4名(1名の日本人含む)、他の3名はいずれも中国籍、航空機での座席が近かった濃厚接触者として106名が特定され、追跡調査されている旨の発表がされています
2:現在の隔離状況について
・ 前回もお伝えした通り上海では現在、上海に固定の住居がある場合は、上海到着後最初の7日間を指定施設で隔離観察され、期間中の再検査で問題が無ければ後半7日間は自宅での隔離観察となります。
・今回のように空港でのPCR検査で陽性反応を示した場合は、 検査結果が出た段階で専門の治療施設へ移送されます。
・今回、ある筋から聞いた話では、空港での検査を終え指定のホテルへ10名前後グループがバスで異動し、ホテルの部屋へ誘導される際、なぜか1名人数が減っていたそうです。
・また、 これも前回ご報告しましたが、乳幼児やお子様を連れた家族で最初から自宅での隔離観察が認められた方々は、指定のホテルではなく空港内の施設で検査結果が出るまで待機することとなります。
・さて、前項で触れましたが、濃厚接触者とされた方々ですが、確定症例者が搭乗してきた航空機の前後3列の方が該当するとされています。
・ 一旦、指定施設(ホテル)又は自宅で隔離観察中であっても、該当者は再度検査のためにホテルまたは自宅から検査機関への異動を求められます。
【確定症例者の隔離先】
■上海市公共 衛生中心
本部:金山区漕廊 公路
支部:虹口区同心 路
(通常の病院ではありません
3:緊急ヴィザとの関連について
・現在、上海に於いても駐在員本人だけでなく家族を呼び戻すための招聘状の発行とそれに続く日本での緊急ヴィザの発給が増え始めております
・一方、先月中国政府が発表した中国への渡航者についてのPCR検査(航空機搭乗の5日前以内の陰性証明書の要求)に関する政策は、日本については運用開始されておりません
・従って、今後緊急ヴィザでの渡航者が増えるに連れて今回のような事案が発生するケースが増えることが十分に予測されます
・また、受け入れ側の事情として、隔離観察用のホテルを確保することが非常に難しくなっております
・現在、中国も夏休み期間で中国人旅行客が大勢上海へ押し寄せ、従来隔離観察用に確保されていた「全李」や「 假日 」 などのホテルが確保できない状況です(結果的に四つ星クラスのホテルが利用され、隔離された方から部屋は良かったという変な感想も)
・浦東空港の運用で海外からの到着客を1日1,500人以下に抑えていますが、それでも最大14日間の隔離観察のためには2,1000室が必要になる計算です
4:今後の懸念材料
・上記緊急ヴィザの発給状況及び日本での搭乗前PCR検査の未実施などを考慮すると、今後更に同様の事案が増えることが十分に予測されます
・当然、航空機内での濃厚接触者に該当してしまうケースも増えることが考えられます
・これは防ぎようのない「もらい事故」ではありますが、今後ご家族の呼び戻し案件が増える中でこの点についても渡航を決められる際の判断材料とされることをお薦めします
・現在の航空機の運航ルールとして、①同じ便で5人の確定症例者が出た場合は翌週の運航が停止、②同10人の場合は1か月運航停止、となっています
・一歩で、経済活動活性化に伴い、生産拠点を多く有する地域への増便が目立ち始めました
【ご参考】現在の日中間の航空便
上海 全日空(日)春秋航空(日)吉祥航空(火)国際航空(木)東方航空(金)吉祥は関西発
大連 日本航空(火・木)
杭州 国際航空(月)
南京 吉祥航空(木)関西発、6月6日から
西安 東方航空(火)
広州 南方航空(水)8月12日から
深圳 深圳航空(日)
福州 厦門航空(金)
瀋陽 南方航空(木)
常州 春秋航空(金)関西発、8月7日から
哈爾濱 春秋日本(日)
5:これから渡航される方へ
・日本での搭乗5日前のPCR検査のルールが未だ運用されておりませんが、中国へ渡航される場合は、極力日本でPCR検査を受診され、陰性であることをご確認ください
・上述の通り、上海到着後に陽性であることが判明した場合、かなり負担がかかる入院生活を送ることとなってしまいます
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