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【2021年2月18日│上海現地レポート】新型肺炎に関する状況について

2021.02.19

【2021年2月18日│上海現地レポート】新型肺炎に関する状況について

本内容は、弊社上海現地法人の駐在員の見解です。

公式に発表されたものではありませんのでご留意願います。

新型肺炎に関する状況について

コロナ禍で迎えた2回目の春節(旧正月)の連休が明け企業活動が再開されました。今年は政府の号令の下、「原地過年」(今いる場所で年を越そう)の動きが強まり、従来の年と比べ帰省や旅行等で異動する(春運)人が大幅に減少しました。

しかし、その一方で、市内の人気スポットにはかなりの数の人が繰り出し、商業施設などを含め人混みが散見される状態でした。また大晦日や元旦を中心に、市内のレストランでは家族や近所の人々が一堂に集まって10人以上の人数で会食している光景も数多くみられました。

19日に発表された春節連休前半6日間の速報値では、航空機や鉄道などを利用した人々の数が延べ人数で7,724万人となっています。これは、コロナ発生前の2019年と比べ76.4%減、昨年(2020年)と比べても43.1%減と言うことです。また各地政府が省をまたぐ異動を防ぐために用意した様々な施策も 奏功し、春節前半6日間のオンライン消費取引金額が前年比3.9%増の1兆1800億元だったと発表されました。

上海は、日用品や大型家電の購入で全国トップ、また映画鑑賞やネイルサロンの利用、スパや韓国式サウナの利用でも全国首位だったそうです。(余談ですが、上海はオンラインでお年玉をあげた金額でも全国首位だったそうです)

連休自体は終了しましたが、暦の上での春節の終わりは、来週金曜日の26日(旧暦正月15日)で、この節目元宵節を以て正式に春節が終わります。一般の企業活動は本日から始まり、少ないながらも帰省していた人々は既に上海へ戻っていますが、後半はデリバリーサービスの配達員や工事現場の労働者などが上海へ戻ってきます。従って、この26日から2週間から3週間 を経過した3月半ば過ぎまでは、各地で防疫体制が強化された状態が続くものと思われます。上海市の防疫体制の期限も3月31日までと設定されています。

足下の状況で見ますと、上海は1月21日に発生した症例の濃厚接触者以外に新たな起源での国内感染は発生しておらず、19日午前零時を以て上海市に残っていた中リスクのエリアが全て低リスクへ移行します。日本からの渡航に関して、現在最大の懸念材料となっている特別招聘状の発行ですが、2021年1月に入り従来発行されていた自由貿易試験区を中心とした浦東新区に於いても発行が滞るようになってきています。緊急事態宣言発出以降、日本側が中国籍の方の入国を止めていることもあり、日中間の人の往来は極端に細っている状況です。

<今後想定されるいくつかのシナリオについて>(あくまで私的な見解です)

【BEST】

~国内での感染事例が想定よりもかなり低く抑えられた

・相手国を選んだうえで海外からの外国人の入境を大幅に緩和する

・特別招聘状の申請自体が無くなる(昨年3月28日より前の状態に戻る)

・入国後の隔離観察措置は残るが、自宅での隔離が認められるようになる

【BETTER】

~国内 での感染事例がまずまず許容範囲以内に収まった

・特別招聘状の発給が再開されヴィザ取得の動きが出来るようになる

・入国後の隔離観察措置は、現状のままの形(指定ホテルで14日間)で残る

【WORST】

~国内での感染事例が想定を超え、今までは発生していなかった地域へも拡大した

・変異種を含め、まず国内での大規模な再流行を防ぐ必要性に駆られる

・輸入症例を止める為、 昨年3月28日の状態へ逆戻りし、有効な居留許可があっても入国できなくなる

・ 各地に於いて、再び厳しい移動制限が発令される

年初に発表されたGDPの伸び率が前年比2.3%と、主要国の中で唯一プラス成長を実現した形となっていますが、内容は政府主導で創出された内需が殆どであり、専門家の間でもこの勢いはせいぜい今年前半までしか続かないという見方が一般的です。

中国では3月5日から最大の政治日程である「両会」が開催され、改めて「双循環」と言う考え方が示されると思われます。「双循環」とは、国内での需要創出と外国からの投資呼び込みで経済を回していくという意味です。貿易相手国としての日本のウエイトはかなり大きいものがあり、中国としても可能な限り早期に貿易を再開したいと考えているはずです。

日系企業特に製造業)に於いては、全社の業績の中で中国の牽引ぶりが際立っており 、過去最高の決算を記録している先も少なくあ りません。双方に人の往来再開の需要があるのは明白であり、日本側の感染終息を含め、一日も早い正常化の実現を願うばかりです 。

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