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海外での急病に注意│糖尿病などの持病がある場合は渡航前の準備で医療リスク対策を

2018.12.11

糖尿病などの慢性疾患は、海外を行き来するビジネスマンにとって感染症よりも大きなリスクに

糖尿病罹患者の2人に一人は自分が患者であることを知りません。本人が罹患していることを知っていれば、合併症を予防することができるにも関わらず。

世界保健機関(WHO)によると、18歳以上の世界人口に対する糖尿病患者の割合は、1980年の4.7パーセントから2014年には8.5パーセントへと上昇しました。また、2015年に糖尿病が直接の原因で死亡した人は160万人に上り、2030年までに糖尿病が死亡原因の第7位になると予測しています。糖尿病は心臓病や脳卒中、腎不全を発症する重大な危険因子です。国際糖尿病連合によると、成人の糖尿病患者数は2017年に約4億2,500万人を数え、2045年には6億2,900万人に達すると見込まれています。

糖尿病などの慢性疾患は管理が何よりも大事です。海外を行き来するビジネスマンで、慢性疾患を罹患している場合は、しっかりと事前準備を行ったうえで渡航するようにしましょう。糖尿病などの慢性疾患は、事前準備がなければ渡航中に継続的な医療管理が中断してしまう危険があります。 特に時差のある渡航先では、服薬管理が複雑になります。

渡航中は服用中の薬を失くしたり切らしたりしないように気をつけてください。代替薬を探すのは手間がかかり、切らすことで身体を害する危険もあるからです。アメリカ疾病管理予防センターによると、発展途上国では医薬品の10パーセントから30パーセントが偽造品というデータもあります。

インターナショナルSOSのメディカルディレクター、ファニー・ジュテ博士(Dr Fanie Jute)は、次のように述べています。

「海外での医療リスクを考える際に、多くの場合、渡航者は異国で罹患リスクの高い感染症をまず念頭に置くでしょう。感染症が対策を要する重大なリスクであることに間違いはありませんが、糖尿病などの慢性疾患を持つ多くの人々にとって重大な問題は、いかに持病を管理するかです。毎年、糖尿病などの慢性疾患を患う人への対応は倍増しており、私たちのサポートでますます多くの人が事前に渡航中の体調管理を注意深く計画するようになっていることは喜ばしいことです。」

糖尿病など、慢性疾患を持病とする方は、渡航する際は下記のアドバイスを参考にしてください。

渡航前の検査はしっかりと

渡航前に時間的に十分な余裕を持ってかかりつけの専門医を受診し、出発前に糖尿病の病状が安定しており、適切に管理されていることを確認してください。投薬量の調整、予防接種、そして健康に関するさらなる情報が必要になる場合もあります。

紹介状、処方箋コピー、必要な医療器具を準備

かかりつけ医に所見を記載した紹介状を依頼し、薬(処方時の包装・容器に入ったもの)、必要な医療器具(注射器、血糖値測定器等)、処方箋のコピーと一緒に携帯しましょう。

十分な量の薬を手荷物に

十分な量の常用薬を手荷物に入れておきましょう。

服用している薬が手に入らない国や、偽造薬が蔓延している国もあります。

渡航先の医療機関を調べておく

渡航先の医療環境を事前に確認しておきましょう。

渡航先での健康維持を心がける

渡航中も健康的な食事と生活習慣を維持しましょう。

ISOS



慢性疾患があっても、適切な管理と健康維持を心がけていれば、充実した生活と仕事に支障が出ることは避けられます。ただし、海外出張や駐在で、移動や時差などで日本とは異なる環境の中に行かなくてはならない場合は、いつも以上に服薬管理や体調管理に気をつけることを忘れずにいてください。

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