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特にA型肝炎と破傷風への注意が必要│メキシコ医療事情

2019.02.21

予防接種の追加接種

メキシコに赴任が決まった方のほとんどは、いくつかのワクチンを接種する必要があります。

中には4週または半年後に追加接種が必須とされるものもあり、現地での接種状況などを気にされる方もいらっしゃるかと思います。こちらにそういった情報をまとめておりますので、ぜひお役立てください。

【メキシコに来る方が接種するワクチン】

・A型肝炎

・B型肝炎

・破傷風

・狂犬病

■A型肝炎について

日本で流通しているワクチンでは3回の接種が必要ですが、メキシコで流通しているものでは2回接種となっています。規定回数が終了すれば追加接種の必要はありませんが、個人差があるとも言われているので、5年または10年経過するころに抗体検査を行なってもよいかもしれません。現在は幼少期に定期接種の必要がないワクチンなので、ほとんどの方は抗体を持っていません。

■B型肝炎について

メキシコでも日本と同様に3回の接種が必要となります。また、こちらもA型肝炎と同様に、規定回数が終了すれば追加接種の必要はありません。ただし、最後の接種から期間が空いている方はやはり抗体検査を行うことをおすすめします。現在は幼少期の定期接種として組み込まれています。

■破傷風について

日本では幼少期に定期接種が終わっていれば、その後接種の必要はないとされているワクチンですが、破傷風菌自体は先進国・開発国問わず全世界で蔓延しています。確実な免疫を得るためには、10年ごとに追加接種が必要になります。また、発症した場合も接種が必要です。小さな傷口からも感染する可能性があります。10年以内にワクチンを接種したことがなければ速やかに接種を済ませるようにしましょう。

■狂犬病について

こちらは成人・小児および日本・メキシコともに定期接種のスケジュールはありません。ある程度の免疫を獲得するために合計3回の接種が必要となります。ただし、事前の接種有無とは関係なく、動物に噛まれるなどの接触があった場合には別途接種が必要となる可能性があります。「ワクチンを打ったから大丈夫」と油断することのないようにしてください。

特に破傷風と狂犬病については、万が一のことがあって病院にかかったときにワクチン接種歴を尋ねられます。必ずご自身の接種歴をまとめておいて、いつでも確認できる状態にしておきましょう。

また、接種歴がわかる状態であれば、メキシコで続きを接種することがあってもスムーズにご案内できます。日本で接種を担当した医師に記録をつけてもらうように伝えてください。推奨とされる接種回数が異なる場合も、当院では日本人スタッフから適宜説明をしますのでご安心ください。

推奨予防接種│特にA型肝炎と破傷風には注意!

■A型肝炎

A型肝炎は、飲食物を介しても感染しますので、水、食物の衛生管理が十分とは言えないメキシコでは十分な配慮が必要です。温度管理が適切に行われていないストリートフードも極力避けるべきです。生野菜も、汚染された水で洗われていれば感染の原因となりますので注意しましょう。

また、予防にはワクチンの接種が有効です。

日本ではA型肝炎の予防接種は任意となっていますが、渡航前にしっかり摂取しましょう。日本国内に一般的に流通しているA型肝炎ワクチンは抗体を得るのに少なくとも2回の摂取が必要(3回摂取で5年以上有効)となるので、渡航前から早めにスケジュールを組んで摂取しましょう。

■破傷風

破傷風は日本でも近年、30歳以上の成人を中心に感染の報告があります。破傷風菌は土壌中に広く分布しており、事故や動物によって外傷を受け、患部に土や木片がつくことで体内に菌が侵入することで感染する経路が代表的です。

他に、不適切・不衛生な医療行為やピアス、覚醒剤注射による感染の報告もあります。日本では11〜12歳で定期接種を受けますが、それ以降は任意となります。ワクチン接種は予防に非常に有効ですが、効き目は約10年とされているので、追加で接種していない多くの成人は破傷風感染のリスクがあると言えます。日本での発症は稀ではありますが、メキシコ渡航前には必ず接種しましょう。

もし、やむを得ない事情で接種していない、または最後の接種からある程度年数が経ってしまっている場合は、以下のことに気をつけましょう。

・動物に近づかない。

・怪我をした手で土や植物に触れない。

・病気治療等は、衛生管理が行き届いた医療機関で治療を受ける。

メキシコでも破傷風ワクチンの接種は可能ですので、接種が必要な方は医療機関へ問い合わせをしましょう。

A型肝炎と破傷風の諸症状

些細な異変でも万が一のことがございますので、極力速やかに病院へかかることをお勧めしますが、ここではA型肝炎、破傷風の症状の事例について紹介します。

■A型肝炎

感染、発症すると、以下の様な症状が現れます。

・肌、眼球に黄疸

・尿の色が暗くなる

・便の色が薄くなる

・頭痛や発熱、体の不快感

・嘔吐、腹痛、下痢

これらの症状が出た場合はすぐに医師の診察を受けましょう。我慢して重症化してしまうと、最悪の場合死に至ることもあります。尚、A型肝炎は感染していても自覚症状が出ないこともあります。さらに、自覚症状なくても人から人へと感染が広がってしまいます。

 

■破傷風

感染すると、破傷風菌から産生される毒素によって以下のような症状が現れます。

・口を開きにくくなり、やがて食事も困難になる。

・首筋が張る

・発熱(高熱になる例は少ない)

・体の痛み

進行すると、筋肉の痙攣が背中まですすみ、反りかえるほどになります。ここまで進行してしまうと、強い痛みも伴います。

また、胸や横隔膜の筋も痙攣を起こし、最悪の場合呼吸ができなくなり死に至る場合もあります。感染すると致死率は先進国でも10%以上と高いですが、早期発見ができれば治る可能性が上がります。口を開けにくいなど、顔の筋肉の強張りは初期症状の1つですので、このような症状が現れたらすぐに医師の診察を受けましょう。

 

体の異変は、一過性のものもありますが、大きな病気のサインであることもありますので、排泄物の色や状態についても日頃から注意して観察することも、病気の早期発見に繋がります。また、前項でも述べましたが、これらの感染症はワクチンの摂取により予防ができるので、摂取歴を確認して定期的に摂取するよう心がけましょう。

日本から持って来たほうがいいものと花粉症

果たしてメキシコでは、一体何が手に入って何が手に入らないのか?などは、赴任される前にとても気になることですよね。

特に衛生面に関わることだともっと気がかりになると思います。この記事ではいくつか代表的なものをピックアップしまして、メキシコでの状況をお伝えしていきます。

■マスク

薬局で不織布の使い捨てマスクが手に入れられます。性能に大きな差があるようにも感じません。しかし、日本で売られているもののようにバリエーションが豊富ではありません。なので、「これじゃなきゃダメ!」というものは持参したほうがよいです。ちなみに、日頃から常用しているひとはほとんどいません。

■花粉症について

花粉症とは、花粉を原因として発生するアレルギー症状のことで、「季節性アレルギー性鼻炎」とも呼びます。原因となる植物によって、メキシコでも発症する方やメキシコに来たら症状が気にならなくなる方などさまざまです。日本で売られているものと同じ成分が入った薬が売られています。内容量が異なる場合がありますが、その際は医師または薬剤師に確認を取るのがベストです。

■消毒用アルコール

スーパーのレジ際でも売られているほど一般的です。スプレータイプよりもジェルタイプのものをよく見かけます。飲食店でも、ウェイターさんにお願いすると手にジェルを出してくれるところがあります。あるいは、自由に使用できるように特大のボトルを設置している場合もあります。

■蚊取り線香

蚊取り線香自体は販売されていますが、土足が当たり前の文化なので、灰が床に落ちないようにするグッズなどは見られないようです。どうしても使いたい付属品があれば日本から持って来るのが吉です。

■虫除けスプレー

日本で市販されている忌避剤の主な成分は、DEETもしくはPicaridinのどちらかなので、同じ成分が入っているものを選べば同様の効果が期待できます。肌などへの影響が気になる方へは、薬剤を使用していないタイプも売られていますのでご安心ください。

■乾燥対策

日本よりずっとずっと乾燥しているメキシコなので、現地の方の乾燥対策はバッチリ。もちろん対策品も数多く手に入ります。ニベアやワセリンなど、日本でもおなじみのブランドもしっかり売られています。やたらと香料を入れがちなイメージがありますが、無香料タイプももちろん売られています。私のオススメはAveenoというブランドのボディクリームです。リップクリームは、日本で買えるもののほうが選択肢が多く、「かゆいところに手が届く」と思います。

■日焼け対策

・日焼け止め

効果があればなんでもいい、であれば困りません。薬局やデパートでさまざまなブランドから手に入れることができます。ただし、直接肌につけるものなので、日本のメーカーで愛用しているものがあるなら持って来たほうがいいかもしれません。私は気に入った使用感のものになかなか出会えないので、日本からストックを持って来てしのいでいます。

・日傘

普通の傘を日よけとして使っている人を見かけたことがありますが、おそらく紫外線対策というより暑さ対策のためです。紫外線対策を求めるなら日本から持参しましょう。

・サングラス

目からも紫外線は入り込みます。日本ではあまり使う人を見ませんが、メキシコは標高が高く日本よりも紫外線が強いので、屋外に長くいる場合などは使用をおすすめします。鉄板のブランドであればメキシコでも手に入るので心配無用です。

■生理用品

羽つき・羽なしや長さのオプションなどは一通り揃えてありますが、吸収力については全体的に不安要素を感じます。普段から量の多い方は、日本製を持って来たほうが安心できます。ただし持ってくるにもかさばる品物なので、私は帰国のたびに少しだけ持参して、いざというときに使用するようにしています。

メキシコはアメリカにほど近いという位置関係からか、あまり生活用品に不自由はしませんが、かといってすべて現地で揃えるのも精神的なストレスになりえます。初めのうちは使い慣れているものを使うのがオススメです。

子供の容態が急変、どうする?

まずは慌てずに、お子様の容体を確認しましょう。

ただし、以下のような場合はただちに救急車を呼ぶか、救急にかかりましょう。

1. 意識障害。

2. 体が痙攣している。

3. 呼吸が困難である。

4. 下痢、嘔吐を何度も繰り返し、ぐったりしている。水分も摂取できない。

例えば高熱に加えて痙攣などの症状が出ている場合、脳炎が疑われます。処置が遅れると脳に障害が残ることもあるので、緊急を要します。

次に、病院を受診するまで、自宅でできる対処法について症状に応じて紹介いたします。

■発熱

・38.0℃以上の高熱の場合、解熱剤による体温のコントロールをしましょう。

・水分はなるべく多めに摂取させる。

・汗をかいている場合は、下着等をこまめに交換する。

■下痢・嘔吐

・脱水にならないよう、水分を多めに摂取させる。

・下痢に血が混じっていないか観察。血が確認された場合、なるべく早く受診する。

・どれくらいの頻度で下痢、嘔吐をしているか記録する。

■脱水の見分け方

・体重減少(3-5%の体重減少)

・泣いても涙が出ない。

・口内の乾燥

・尿が長時間出ない。(年少児で4~6時間、年長児で6~8時間)

脱水である場合、経口補液による水分補給が有効です。電解質や糖分を含み、水より効率的に水分を摂取する事ができます。また、糖分が含まれているので、多少のエネルギー摂取もできます。メキシコでは、Pedialyte、Electrolitなどの経口補液がコンビニ等でも手に入り、広く認知されているので、自宅に常備しておくのもよいでしょう。

このように、すぐに医師の診察を受けられない場合、自宅では解熱剤の投与、水分・栄養の補給を行い重症化しないようある程度容体をコントロールするよう心がけましょう。小さなお子様にやみくもに薬を与えるのは安全では無いので、服用させるのは市販薬にとどめましょう。たまたま余っていたからと、抗生剤などを自己判断で飲ませるのは危険です。

また、受診するまでお子様の容体をよく観察し、記録するよう心がけましょう。

経過を正確に医師に伝える事で、より正確な処置を受けられます。

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