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【第8回】ベルギーにおける駐在妻の言語事情

2019.03.27

ベルギーにおける駐在妻の言語事情

「TKT48」広報部海外メンバー・ベルギー在住のkanaです。

夫のベルギー赴任が決まった時、まず「ベルギーって何語?」ということを考えました。調べてみるとベルギーの公用語はフランス語、オランダ語、ドイツ語の3つです。

以前、駐在帯同していたマレーシアでは公用語はマレー語ですが、マレー系、中華系、インド系の3民族が暮らし、共通語として英語がかなり通じました。だから「多言語国家のベルギーでもきっと共通語して英語が通じるだろう」と考えましたが、ベルギーのブリュッセルに住んでみるとこの考えが大外れ。フランス語しか通じないことが多いのです。

今回はベルギーの言語事情、駐在妻として語学ができないと何が困るか、そしてどのように克服しているかをお伝えします。

ベルギーの言語境界

ベルギーでは大まかに南北で二等分して、北側がフラマン地域(オランダ語圏)、南側がワロン地域(フランス語圏)、加えてドイツ語地域がごく一部あります。

ブリュッセルはベルギー北部に位置しますが、例外的に、フランス語話者8割以上のフランス語圏です。

2割以下のオランダ語話者のためにオランダ語の幼稚園、学校、図書館などはありますが、オランダ語、英語も話せるフランス語話者は少ないです。しかしブリュッセルでも観光客の多い地域、外国人が多く住む地域(ストッケルなど)では比較的、英語が通じることが多いようです。

ブリュッセルを含むフランス語圏では英語があまり通じない一方、フラマン地域(オランダ語圏)では、オランダ語が英語と似ている、教育水準がフランス語圏より高いという理由で、英語を話せる方が多いそうです。ベルギーの観光都市『ブルージュ』、『アントワープ』、『ゲント』はベルギー北部のフラマン地域なので英語が通じなくて困ることはあまりないと思います。

ブリュッセルで駐在妻がフランス語を必要とする場面

ブリュッセルの駐在妻がフランス語を必要とする場面はまず買い物です。スーパーやマルシェ(市場)、小売店(肉屋、魚屋、パン屋など)ではフランス語しか通じないことが多いです。スーパーでは会話をしないで買い物をすることも可能ですが、スーパーのチラシはフランス語とオランダ語の2言語表記が多いですし、商品パッケージはフランス語のみであることが多く、英語表記はほとんどありません。またフランス語を話せたら肉屋でスーパーでは買えない豚肉の薄切りを頼むことや、魚屋でどの魚なら生で食べられるかを聞くことができます。

また、子供が現地のフランス語の幼稚園や学校に通いたい場合、まずセクレタリー(秘書)に問い合わるためにフランス語が必要となります。入園・入学してからもフランス語の幼稚園や学校では先生もフランス語のみしか話せないことが多いため、先生とのコミュニケーションのためにフランス語が必要となります。一方、オランダ語の幼稚園・学校の場合、秘書や先生が英語を話せることが多いため、数少ないオランダ語の幼稚園に通うブリュッセル在住の日本人駐在家族の子どもは多い印象です。

そしてコミューン(区役所)。ブリュッセルに引っ越すとIDカードを取得するために区役所で手続きをする必要があります。私が住む区の区役所では英語を話せる担当者がいます。またIDカード取得申請後に警察官が本当にそこに居住しているかの確認に来ますが、その方も英語を話せました。しかし区によっては英語を話せる担当者が常駐していないこともありえると思います。

一方、フランス語があまり必要でない場面の一つが病院・クリニックです。ブリュッセルには日本の医師免許も持っており日本語を話せるかかりつけ医(ルブラン先生、ユンゲルス先生)、独学で日本語を学んだかかりつけ医(ナメッシュ先生)がいらっしゃいます。我が家はナメッシュ先生をかかりつけ医としていますが、日本語で通じにくい部分は英語で話しています。また、かかりつけ医の営業時間外は病院の救急、もしくは訪問ドクターをお願いするのが一般的です。医師は英語を話せることがほとんどですし、訪問ドクターをお願いする電話受付の方も英語を話せるそうです。

言葉が通じない時、どうする?

私はブリュッセルに移り住んですぐにフランス語ができなくて困ることが多いと気付き、フランス語教室に通い始めました。週1回のフランス語教室に通い1年がたちましたが、買い物やレストランで必要なフランス語は限られているため、今は買い物やレストランでの会話で困ることはほとんどありません。

息子が通う現地幼稚園では先生に伝達事項がある時は『google翻訳』というアプリを利用して事前に手紙を書いています。先生との会話の中でうまく話が通じないとその場で『google翻訳』を使用することもあります。年に2回ある面談の際には通訳さんに同行してもらうこともあります。入園の問い合わせの際は、夫の会社のフランス語ができる方にセクレタリーへ電話してもらいました。

かかりつけ医やその他の専門医へは、念のため症状に関わりそうな英単語を調べてから来院しています。また子供の発熱などで来院する際は英語の予防接種履歴を持って行きます。

ベルギーで今、思うこと

引っ越した当初は英語が通じないことに慌ててフランス語を学び始めましたが、よくよく見ていると意外とブリュッセルにもフランス語を話せない人が多いです。その人たちがどうしているかというと、相手が理解できないと分かっていても英語などで話し続けたり、ジェスチャーで伝えたりしています。私をはじめ日本人に足りないのは語学力よりも伝えようという意思の強さかもしれません。

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