海外人事のためのウェブメディア「海外赴任LAB」

OUTBOUND RELOCATION
<dt>OUTBOUND RELOCATION</dt>

スペイン ヨーロッパ 各国トレンド 小坂 真理 就労ビザ 海外赴任

スペインにおける 非営利活動居住ビザ & 起業家・投資家ビザ

2020.02.08

非営利活動(リタイヤメント)居住ビザ

このビザは、ビザ取得後に非営利目的でスペインに居住することを可能とするもので、在日スペイン大使館で申請します。ビザが取得できれば、その有効期限(3か月)内にスペイン現地に赴き、現地で居住許可を申請することになります。最初の居住許可は(スペインに入国した時点に遡って)1年間ですが、1年後は現地で許可証を更新することで更に2年間の居住許可がもらえます。2回更新して5年間居住すると、次は長期居住許可(5年間)がもらえます。

その後も5年間ずつ更新できますが、スペインに住むことが前提となりますので、6カ月以上連続してスペイン国外に出ることはできません。また5年間を通しても、合わせて10カ月以上スペイン国外に出ることはできません。あくまでも居住用ですので、スペインに住むことが前提なのです。

このビザは、休職をされて1~2年スペインに住んでみたい方や、仕事をリタイヤされてスペインに住むことを希望される方に向いています。

非営利活動居住ビザ申請の際の最重要条件

このビザの取得条件として一番重要なのは、1年の居住期間に申請者が営利活動をしなくても生活が成り立つという資金を証明しなければならないことです。申請者自身に最低必要とされる資金は、2019年現在、各種手当支給の基準とされる多目的収入指数IPREMの400%と規定されており、これは年間で約26,400€、330万円(1€=125yen)に相当します。

帯同家族がいる場合には、1名につき+約6,500€の資金源を証明することとなりますので、2名の場合では、日本円で410万円以上の資金が必要です。ビザ更新の度に上記の資金源を提示する必要があります。

また、スペインで使える医療保険に加入していることが第二の条件です。

日本でのビザの申請方法と申請書類

このビザは申請者本人が、在日(申請者の自国)スペイン大使館(領事館)で申請します。

領事館によっては、手続きの詳細が変わることがあり得ます。

例えばスペイン移民局によると、スペイン国内に住居があることも当該ビザの申請条件となっていますが、申請以前に住居が確保されているのは現実的ではないため、これを条件とするか否かは、ビザを発行する各国スペイン領事館の判断に委ねられています。在日スペイン大使館では、この点は要求されないようですが、詳しいことは以下の申請書類なども含めて、在日スペイン大使館に直接お問い合わせください。

【非営利活動居住ビザの申請に提出する書類*】

(詳細は在日スペイン大使館にお問い合わせください)

・申請書 2部

 正式な申請書を使用し、間違いなく記入・署名したもの。

・パスポートと写し

 1年以上の有効期限があるもの。

・無犯罪証明書

 直近5年間で居住した国々からのもの。

・生活資金を証明できるもの

 銀行残高、年金、有価証券、自分名義の不動産などで資金源を証明する。

 この証書には、外務省認証(アポスティーユ)が必要となる。

・海外で適用できる医療保険の加入証書

 スペイン入国後に使える医療保険(公または私)であることが望ましい。

・健康診断書

 公民の健康を脅かす伝染病などに罹患していないことを証明する。

・写真

 枚数はお確かめください。

・ビザ申請料金の支払い

非営利活動居住ビザの審査、取得後の出国

在日スペイン大使館で申請する非営利活動居住ビザの審査期間は3か月とされています。

晴れてビザが許可された場合には、通知を受け取ってから30日以内に、本人がビザを受け取りに大使館に出頭しなければなりません。そして、このビザの有効期限とされる3カ月以内にスペインに入国する必要があります。入国証明としてパスポートに入国印をもらっておくことが望ましいため、飛行機は日本からの直行便の利用をお勧めします。

スペインでの居住許可申請手続き(代行業が可能)

居住許可証を得るために、スペイン到着後にまずしなくてはならないのは、住民登録をすることです。ただ住民登録をするためには、住居が確保されていないとなりませんので、スペイン入国の段階で住居が決まっていない一般のケースですと、一番最初にするべきことは家を借りることで、賃貸契約書を市役所に届け出てから、住民登録をすることになります。

その後、本人が現地の警察署に行き、居住許可証を申請することとなります。申請期限は正確にはスペイン入国時より1カ月以内とされていますが、混雑状況によっては、申請の予約が取れるのが2カ月も先になることもあります。その場合は、その猶予期間の間に、住民登録が完了できていれば問題ありません。

警察に提出する申請書類としては、日本でビザの取得に必要とされた各種書類(要法定訳)*の他、申請フォームEX-17、申請料金、写真などです。加入した海外医療保険がスペインで利用できるものかを再度確認し、利用できない場合は、スペイン内で有効なものに加入することが重要です。

現地スペインでの居住許可申請にかかわる一連の手続きは、手続き代行業者に依頼することが可能です。

居住許可の切り替え

非営利活動居住ビザでもらえる居住許可証は、1年後に条件を満たせば、次項に記載している起業家・投資家ビザに切り替えることが可能です。また、起業家・投資家ビザから非営利活動居住ビザへの切り替えも可能です。なお、その他の就労ビザなどへの切り替えも可能ですので、詳細はご確認ください。

起業家・(不動産)投資家ビザ│「ゴールデン・ビザ」

起業家・投資家ビザは、スペイン経済の振興を目的に2013年に導入されたもので、スペインへ投資することで、その経済への貢献が認められた人に与えられるビザです。このビザの審査期間は10日間と短く、不動産投資の場合では、申請者あたり実質50万ユーロ以上の投資をすると居住許可を取得できる仕組みになっています。

起業家・投資家ビザを所得することで現地で与えられる居住許可が他のものと異なる点は(従来の居住許可証では年間183日以上のスペイン滞在が義務付けられるのに対し)、このビザで認可される居住許可証では年間6カ月以上の不在を認め、最低年に1度のスペイン訪問だけでも良いことです。もちろん、投資家自身が(購入物件に住むなどで)本拠地をスペインに移すこともできますが、自身の住居を変えずに日本に居ながらにして、購入物件の管理が可能です。また、50万ユーロという額は、他のヨーロッパ諸国での投資に比して少額であるにも関わらず、シェンゲン協定を結んでいる国々であれば、旅行者に課される90日間という制限なしに、欧州域内を自由に行き来できるようになります。

また、起業家・投資家ビザから取得できる取得できる居住許可証には、就労ビザに切り替える必要がなく、すでに労働をする権利が付与されていますので、直ぐに働き始めることができます。

これらのメリットから、このビザは「ゴールデン・ビザ」とも呼ばれています。

最初にもらえる居住許可は1年間ですが、その後は、投資物件を維持していればスペインに住まなくとも居住許可を2年毎に更新していくことができます。また単に海外からの投資家としてではなく、本拠地をスペインに移して住んでいれば、3回目の更新時に5年の長期居住許可を取得でき、その後の居住許可の更新は5年毎になります。

この投資誘致プロジェクトは、リーマンショック後の救済措置として導入されたため、景気回復と共に急に廃止されることもあり得ます。申請手続きは早い方がよいと思われます。

不動産投資家ビザ申請の際の最重要条件

不動産への投資でビザを申請する際には、申請以前に実質50万ユーロ以上の物件購入を行ったという証書を提示しなければなりません(ただし、スペインでの物件購入には、非居住者であってもスペインの納税者番号が必要となるため、物件購入に先立ってまず第一にするべきことは、在日スペイン大使館(領事部)で納税番号NIF/NIEを取得することです。スペインに代理人を立てて、納税番号を取得することも可能です。日本でのビザの申請方法と申請書類(詳細は在日スペイン大使館にお問い合わせください)。

起業家・投資家ビザの申請は、非営利活動居住ビザと同様に、在日スペイン大使館(領事館)で行います。

必要書類は、前述3項、非営利活動居住ビザの申請に提出する書類*の他、すでに条件に適した投資をしているという事実を証明する書類 (不動産登記所の登記簿など)が必要です。不動産投資での申請条件は、申請者1人につき、ネットで50万€以上(抵当や借入は不可)の物件購入を行ったことですが、非営利活動居住ビザと同様に、多目的収入指数IPREMの400%にあたる年間約26,400€の生活資金源も要求されます。

なお、配偶者と18歳未満の子供については投資をする必要はなく、各人につき多目的収入指数IPREM100%相当の6,500€/年の資金源を提示することとなります。不動産投資家ビザ申請の手続きは、不動産登記が行われた90日内にする必要があります。

不動産投資家ビザの審査、取得後の出国

在日スペイン大使館で申請する不動産投資家ビザの審査期間は10日間です。

そして、このビザの有効期限とされる3カ月以内にスペインに入国する必要があります。入国証明としてパスポートに入国印をもらっておくことが望ましいため、飛行機は日本からの直行便の利用をお勧めします。

スペインでの居住許可申請手続き(代行業が可能)

居住許可を得るためには、本人が警察に出頭して、日本で行った申請手続きと同様の手続きを現地でやり直す必要があります。

警察に提出する申請書類としては、日本でビザの取得に必要とされた各種書類*(要法定訳)の他、申請フォームEX-17、申請料金、写真などです。加入した海外医療保険がスペインで利用できるものかを再度確認し、利用できない場合は、スペイン内で有効なものに加入することが重要です。現地スペインでの居住許可申請にかかわる一連の手続きは、手続き代行業者に依頼することが可能です。

居住許可の切り替え

不動産投資家ビザでもらえる居住許可証をその他の許可証へ切り替えることも可能ですので、詳細はご確認ください。

Related Articles

合わせて読みたい

Interview

海外で活躍する先人達