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【第28回】ブルキナファソってどんなところ?

2020.02.20

ブルキナファソってどんなところ?

皆様、初めまして。この度、新たに「転勤族協会TKT48」広報部海外メンバーに加入致しました、西アフリカの国・ブルキナファソ在住のAikoと申します。

私はJICAの青年海外協力隊にてザンビア共和国で2年間活動し、その後、日系航空会社にて客室乗務員として国内線・国際線に乗務し、世界中を飛び回っておりました。

結婚を機に退職、2015年より夫の海外勤務に伴い、西アフリカのベナン共和国(ナイジェリアの隣)にて新婚生活と駐在生活が同時に始まりました。2017年にブルキナファソへ転勤し、現在は1歳と3歳の娘たちとアフリカ育児に奮闘中です。

ブルキナファソの概要

皆様は「ブルキナファソ」という国をご存知でしたか?

ブルキナファソはサッカーで有名なセネガルやガーナの近隣国で、日本からは飛行機でまずパリまで12時間、さらにパリから南へ向かって6時間程で着きます。乗継ぎ時間を含めると日本からの移動時間は24時間を超え、物理的な距離はさることながら、知名度の低さをとっても、日本人にとってまだまだ遠い国かと思います。

西アフリカ、サハラ砂漠の南に位置し、6ヵ国と国境を有する内陸国です。

・人口:およそ2,000万人(東京都+千葉県の人口程度)

・面積:274,200㎢(北海道を除く日本の面積より少し狭い)

・公用語:フランス語 

・首都:ワガドゥーグー

国連開発計画(UNDP)による人間開発指数(HDI)は189カ国中183位と、最貧国の一つと呼ばれる国ではありますが、現地語で「高潔の人々」を意味する国名の通り、ここで出会うブルキナファソ人たちは、穏やかで真面目、優しく温かい人たちばかりです。私の印象では、高潔というよりも明るく穏やかで親しみやすい人たちがとても多く見受けられます。

しかし、残念なことに2015年以降、治安情勢が急激に悪化しています。北部を中心にイスラム過激派による襲撃や誘拐が発生し、現在は約56万人の国内避難民が発生、テロの発生範囲も日に日に拡大され、首都では常に大規模テロの発生が警戒されています。そのため、企業や組織(日系問わず)によっては、安全の為に帯同家族を本国へ帰国させ、今後の赴任は単身者のみにするといった措置も取られており、現在の在留邦人数は60〜70人程度と少なく、その数も徐々に減ってきています。

ブルキナファソ生活での苦労

不安定なインフラに加え、病気や日本との大きな文化の違い、さらには上記で述べた悪化の一途を辿る治安など、生活していく上では様々な苦労が絶えません。

① インフラ状況

首都での生活とはいえ、1日に2桁の回数で停電する日もあれば、数日間断水が続くこともあります。最高気温が45℃を超える中で、停電が起こりエアコンが使えなくなると、小さな子どもには致命的です。そのため、駐在家族や現地の富裕層の家庭では、発電機や貯水タンクを設置するなどして、対策を取っています。

住居に関しては、家賃20万円/月を払っている我が家でも、家の中をヤモリやネズミが駆け回り、戸棚や壁の裏にはシロアリが巣を作り、水漏れや雨漏り、劣化による不具合が頻繁に起こります。

② 病気

お腹を壊す方も多いですが、一番怖いのはハマダラカによって媒介されるマラリアです。マラリアは治療せずに放っておくと、死に至るとても恐ろしい病気です。特に5歳未満児の死亡率が高いので、小さな子どもがいる我が家では常に気を張り、38℃以上の発熱では必ず採血をしてマラリア検査を行なっています。

③ 文化の違い

公用語であるフランス語に加え、ブルキナファソ人の母語は各部族の現地語であるため、町中には現地語も飛び交います。言語に加え、食文化も日本とは大きく異なり、現地の主食はトウモロコシの粉、キャッサバ芋、バナナなどが使われています。日本食材は極めて入手しづらく、毎日の献立を考えるのが一苦労です。

また時間に正確な日本人と比較すると、時間の感覚も異なっており、タクシーが時間通りに来ない、配線がショートしたまま、修理に呼んだ電気工をしばらく待つこともあります。我が家では、水道管が破裂したまま配管工を3日待ったこともあり、はじめのうちはこの時間の感覚の違いに慣れるまで苦労しました(もちろん時間通りに来てくれる人もたくさんいます)。

ブルキナファソに暮らして

ここまでブルキナファソ生活のマイナス面をたくさん書いてしまいましたが、日本では経験できない素晴らしい部分もたくさんあります。

前述の通り、ここで出会う人たちは温かい人ばかりです。食事の時には近くにいる人にも「一緒にどうぞ」と声をかけるのが慣習で、日々の生活を通し、「分け合い・助け合いの精神」をとても強く感じます。

小さな娘たちを連れて外出すると、見ず知らずの人たちも笑顔で娘たちに話しかけてくれます。重い荷物を運んでいると必ず誰かが手を差し出し、運ぶのを手伝ってくれます。日本だったら驚いてしまうかもしれませんが、通りすがりの知らない人がさっと娘を抱っこして車まで連れていってくれる、なんていうことも日常茶飯事です。

私一人で買い物へ行くと、みんな口々に「娘はどうした、元気か?」と気遣い、娘のためにおまけで、抱えきれない程のお菓子やバナナをくれることもよくあります。娘たちがレストランやお店で大きな声を出して走り回っても、白い目で見られることはなく、どこへ行っても笑顔で迎え入れ、助けてくれ、人の温かさを感じながらのびのびと日々の生活を送っています。

先程文化の違いについて触れましたが、こちらも負の面ばかりではありません。

娘たちは、日本人が誰もいない現地の幼稚園に通い、スーパー免疫システムを構築しながら、ナイジェリア人、シエラレオネ人の先生やモロッコ人、フランス人、ベルギー人、南アフリカ人の友達と裸足で駆け回り、日本では味わえない超異文化経験を通して、日々たくましく成長しています。長女は3歳にして、「人によって話す言語が違うこと、肌の色が違うこと」を理解しています。

私自身、時には苦労やストレスの多い生活に疲れてしまうこともありますが、困った時に現地の情報や彼らの文化・伝統を教えて助けてくれるのもまたブルキナファソ人です。日本人の私にとっては不便が多い暮らしの中でも、シンプル、かつ、力強く生きる彼らの明るさ、前向きさ、優しさ、たくましさに日々励まされ、支えられながら、時に涙し、救われ、毎日何かしら問題が起こるジェットコースターのような日々を送っています。

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