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【2018年度版】香港の医療事情

2018.09.26

香港での受診及び健康診断・予防接種について

香港は2016年から男女ともに長寿世界一です。

「医食同源」の考えに基づく食生活など、健康に対しての意識が高いこともありますが、何と言っても医療水準が高いことが一番の理由だと思われます。新しい医療を取り入れるのが早く、腹腔鏡や手術支援ロボットによる手術・臓器移植も積極的に行われています。また、土地が狭いので医療機関への救急搬送が容易で、離島ではドクターヘリも飛んでいるなど環境も整っています。

香港での医療機関受診│基本情報

香港の病院・クリニックには私立と公立があります。

※病院:一般外来・専門外来・入院設備・手術設備などがある総合施設クリニック:外来診療のみの施設

公立医療機関

英語・広東語・北京語が通じ、香港IDを持っている人は安価で利用できます。診察前の振り分けにより、緊急のケースは迅速に診察してもらえますが、急を要しない病状の場合は待ち時間がとても長い・すぐに予約がとれないなどの不便さがあります。

私立医療機関

病院はホテル並みの設備を持ち、サービスも行き届いたところが多いですが、総じて高額です。クリニックは施設により医療面やサービス面での差が大きい場合があります。支払いが現金のみのところもあるので、事前に確認が必要です。受診先は、日本語の通じる施設を希望か、医療保険に加入しているか、通いやすいところにあるかなどを基準に選ぶとよいでしょう。

日本語の通じる施設

日本語の通じる施設を希望する場合は、日本語通訳サービスのある病院を選ぶか、医師またはスタッフが日本語を話せるクリニックになります。費用は高めですが、怪我や病気のことを日本語で説明してもらえるので安心して受診できます。

医療保険の有無

香港には日本のような健康保険制度がありませんので、任意で医療保険に加入します。

医療費を自己払いした後、保険会社に申請する方法もありますが、保険によっては、キャッシュレスサービスのある提携先を紹介してもらえますので、保険会社または医療サービスを提供している会社に確認してみましょう。医療保険に加入していない場合は全額自己負担です。香港の医療費は高額ですので、言葉の問題がなければ公立の医療機関か、私立でも比較的安価なローカルクリニックを選ぶのもよいでしょう。

交通の便

病院はMTRの駅から離れているところが多く、クリニックは街中や住宅地にあることが多いです。できるだけご自宅や会社に近く、通いやすいところで探してみることをおすすめしますが、場所によってはタクシーを使えば安く便利に通えるところもありますので、地図で確認してみましょう。

香港での医療機関受診│受診までの流れ

香港

香港では、病気になった時はまずGP (General Practitioner)と呼ばれる総合診療医を受診し、症状によって必要な場合は紹介状をもらって専門医を受診するシステムが一般的です。

以下、受診の流れの例をご紹介します。

1.電話で予約

病状・医療保険の有無・受診希望日時などを伝えます。

(公立医療機関の外来は予約を受け付けていないので、直接行って番号カードをもらって順番待ちをします)

2.受診当日/受付

持参する物:

  • ①香港IDカードかパスポートなどの身分証明書
  • ②あれば医療保険カードか証券・医師が記入する必要のある書類
  • ③あれば日本の医師からの紹介状
  • ④おくすり手帳や現在内服している薬(薬局で購入したものも含む)
  •   

医療保険を使う場合は所定の用紙に記入します。

住所と電話番号を聞かれるので、準備しておきましょう。

3.診察

医師の指示に従って下さい。必要時には検査や専門医への紹介状が出されます。

4.薬の処方

香港のクリニックはその場で薬を処方してくれるところが多いですが、薬によっては処方箋を渡され、街中の薬局で購入することもあります(医療機関によっては、支払いの後で薬の処方になります)。

5.支払い

キャッシュレスサービスの場合、医療機関での支払いは不要です。先に治療費を自己払いし、保険会社に請求して払い戻してもらう場合は、診断名の入った領収書を忘れずにもらって下さい。

急な病気や怪我で慌てないよう、赴任が決まったら、または着任したら、早めにかかりつけ医を探しておくとよいでしょう。

香港での健康診断について

香港でも様々な健康診断が受けられます。

健診施設の選択肢は大きく分けて次の4つがあります。

  • ①日系クリニック・検査センター
  • ②ローカルクリニック・検査センターで日本人スタッフがいるところ
  • ③私立病院で日本人スタッフがいるところ
  • ④ローカルクリニック・検査センター(日本語サービスなし)

全て日本語で受診が可能で、検査結果も日本語がよい方は、①を選ぶとよいでしょう。

全て日本語でなくてもよい方は、②か③でもよいでしょう。

言葉に問題がない方は④でもよいでしょう。

予め、日本の厚生労働省の基準を網羅した健診パッケージを用意している施設もあります。企業ごとの必須項目がある場合も多いので、それでパッケージを組んでもらえるか問い合わせてみるのもよいでしょう。

検査項目によっては、香港で受けられないものもあります。

日本で胃バリウム検査は一般的ですが、香港では受けられる施設がとても少なくなっています。胃の検査は内視鏡検査かピロリ菌の検査が一般的です。

健診結果は日本語で用意される場合、日本語と英語併記の場合、英語のみ(または中国語併記)の場合があります。

健診結果に問題があり日本以外の医療機関を受診する場合、結果は英語併記のものが必要です。血液検査の単位はConventional unitとS.I. unitが使われていますが、日本ではConventional unit(mg/dLなど)、香港ではS.I. unit(mmol/Lなど)を使うことが多いです。それぞれ換算が出来ますが、元々ふたつの単位の結果が併記された検査結果だと、世界中どこでも診てもらえるので便利です。

検査結果については実施施設によって、結果解説サービスを設けているところがあります。自分で結果を読むだけでは分からない細かな点まで説明してもらえ、疑問も出来るので是非利用して下さい。

香港での予防接種について

香港でも日本とほぼ同じ予防接種が受けられます。

香港赴任に際して推奨されるのはA型・B型肝炎で、混合のワクチンもあります。香港から中国や東南アジア・インドなどに出張が多い方は、破傷風・狂犬病なども受けておいたほうがよいでしょう。

ワクチンは二回・三回と接種が必要なものがあります。

例えばB型肝炎は、二回目まで日本で受けて、三回目を香港で受ける予定でいらっしゃる方が多いようです。5か月後の接種になるので赴任後の忙しさで忘れがちになるのですが、二回接種でついた抗体は1年ほどでなくなってしまいます。三回目の接種を是非お忘れなくお受け下さい。また、三回目は予定の期日を数か月過ぎても接種可能ですので、諦めず、思い出した時に医療機関に問い合わせて下さい。

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