日本人はどのようなエリアに住むか
アソーク~エカマイエリア
駐在員が多く住む人気のエリアであり、日本食スーパーやレストラン、大型デパートもあり生活には大変便利。
ナナ~シーロムエリア
日本人学校の通学バスが通らないため、帯同者が住むケースは少ない。ただ、エリア的には各国の大使館や、公園があるなど欧米人が好むエリアでもあり、通学のない世帯は選択可能。
上記以外の、プラカノンより東部、アソークより北部のエリアなどについては駐在員が選択する物件がまだ少ないので除外する。
現地日系企業が住居手配で困っていること
ここ数年で大幅な家賃の高騰などはないものの、単身用に比べて帯同用の物件は、人気物件に集中し、なかなか部屋が空かなかったり、150-300平米ほどある帯同用の物件は価格帯として値上がり傾向でもあるので、前任者が住んでいた頃の価格帯ではすめない物件も出てきている。タイの経理事務は、請求書原本、領収書原本など書類がないと手続きが進まないことが多いため、タイ人スタッフに任せたままにしていると支払いができておらず入居に間に合わなかったリ、毎月の支払も滞ったりするので、社内の支払いフローを必ず確認しておく。
賃貸契約でトラブルになるパターン│賃貸契約の商慣習
タイの場合、個人契約を望むオーナーが多いため、勤務先が法人契約をおし愛知しない限りは個人契約で賃貸契約を締結したほうが物件の選択肢が広がる。また法人契約が必須となる場合は、アパートタイプの物件(オーナーが法人)を選定する必要がある。
契約時にチェックしないといけないこと
①解約条件。タイの不動産契約は1年が標準となり、その期間内で解約することを、 "ディプロマティッククローズ"というが、これを初年度から入れてくれるか、初年度の更新以降から適用になるのかを確認する。
②家賃に含まれるもの。たいていの場合、共益費(水道、電気代等)は個人負担になるが、タイは水道代は安いが電気代は日本と同等、もしくはそれ以上になる。かつ、電気代はアパートの場合利用ごとの単価が変わる。毎日エアコンをつけることにもなるので電気代がいくらになるかを確認すること。
家探しのポイント
日本人は駅からの近さにこだわる。確かに便利だが、駅近にこだわりすぎるといい物件に出会えなくなる可能性も多い。また駅前のスクンビット通りは渋滞がひどい。タイは街が形成されたあとに電車が通っているので、駅には近いが、駅前には何もないようなところもある。トンローなどはそんなエリアになる。オフィスへの通勤を踏まえて駅チカのみならず便利なところを探してみるといいかも。
蚊を恐れて、高層階を希望する人もいるが、そこにこだわりすぎて、いい物件に出会えなくなる可能性も多い。停電も起こったりする中で高層階が一番のチョイスとも言えない。また私見ではあるが、蚊を恐れている人は大抵ゴルフ場などで刺されていることが多い。
水道水は飲料用には適していない。都度ペットボトルを購入するのも面倒なので、浄水器をつけるのも検討するといい。水道水自体は衛生面では問題ないが、アパート内の供給用の配管が錆びているため、洗濯を重ねると白いものが黄ばんだり、また日に焼けたりしてまた黄ばむ。あまり高価な服は日常用には適さない。
住居家具について
タイの場合、ほとんどすべてが、家具家電付きのアパートとなり、大型ソファーやベット、冷蔵庫や洗濯機などはほぼついている。ドライヤーや炊飯器、トースター、アイロンなどつけてほしいとリクエストする人もいるが、実際買ってみると大した価格のものではない。ここをつけてほしいと交渉するよりも、もう少し定額でかかるようなサービスを家賃に含めてもらう交渉を優先したほうがメリットがあるかもしれない。
家を決める際のチェックポイント
アパートの周りの車の流れをよく確認する。タイは一方通行も多いので、後々住み始めると不便だということもありうる。また、新築ほどトラブルが多い。タイのアパートは作りがかなり雑なため、新築から1年以内のトラブルが一番多い。雨が吹き込んできたり、窓が外れたり、エアコンから漏水...など。新しい物件もいいが、トラブルもおこることを念頭にして選ぶ。
冠水しやすいエリア、などの情報は不動産会社に聞くと教えてもらえる。ただ行政の力でかなり改善はされつつあるが、一時的な大雨が降ると、未だにバンコク全体が機能不全を起こす。「冠水するエリアではないから安心」というわけではないように思う。
コンドミニアムの場合、契約の当初からオーナーが条件等にうるさい場合は要注意。いくら部屋が素敵でも退去時にもめる可能性も大きいので避けたほうがいい。
入居後のトラブルで多いものTOP5
①雨による冠水。一時的な大雨によりアパートの周辺が冠水してしまう。
②トイレが詰まる。タイは基本的にティッシュを流してはいけない。紙の質が悪いのと、水圧が低いのですぐ詰まる。
③お湯がでない。(もしくはぬるい)。お風呂のお湯の加熱方法は電気ヒーター式かボイラー式がある。日本のように温度設定ができず、ぬるいなど調整が難しい場合がある。お風呂が好きな人は要注意。
④チンチョ―(ヤモリ)。最近の新しい物件は少ないが、タイのアパートにはヤモリが住み着いている。タイ人はチンチョ―と言って可愛がり、名のごとく家を守ってくれると信じているが、やはり遭遇すると怖い。
⑤鍵を忘れる。アパートの扉がカードキータイプのものが多い。かざすと開くので便利だが、閉めるとロックがかかるので、忘れてしまうと、締め出されてしまう。マスターキーや、テンキーなどで開ける方法もあるので入居前にいくつかの開錠方法を確認しておくこと。
退去時トラブルを回避するための工夫
解約通知は必ず書面で出すこと。最終退去日が後程延長される場合、アパートは延長を許してくれることがほとんどだが、早まる場合は応じてくれないこともある。最終日が決まっていない段階では、ひとまず最短での退去日を明記して書面を提出すること。
サービスアパートの場合、アパート内の各種備品をうっかり個人の荷物と混同して持ち帰る人がいる。似たようなものがある場合は、備品の確認をしっかり行う。また、最終日までの電気代や水道代、インターネット代などの精算をわすれないようにすること。
敷金(デポジット)回収の実態
たいていのオーナーの場合、敷金は返金されるが、クリーニング代や解約満了ではない退去の場合は、別途費用が請求される。敷金の返還を受けるには、敷金を払った時の領収書(原本)の提示を求められる。よって敷金の領収書は必ず手元に保管する。無くても最終的には返還されるが、手続きに時間がかかる可能性がある。
タイ現地の移動方法
最近は、BTSやMRTを使う人も多いと思うが、工業団地に通勤する人は車で通勤している人がほとんどである。タイの交通事故死発生件数は世界2位といわれている。車移動の際はシートベルトを着けるなど備えることが重要。
また、タクシーは安いが一部サービス対応が悪い。ぼったくりはそれほど多くないが、リクエストした場所にたどりつけないなども多々ある。これはタクシーがほぼ個人事業主の流しのタクシーで、専業でない人もいるので道に詳しい人が少ないせい、とも言われる。ただ、最近はGrabタクシーなどのアプリも使いやすくなっているため、うまくアプリを使い、ドライバーと無駄に争うことを避けるほうがいい。
昔と今で変わってきたこと
今も昔も相変わらず渋滞がひどく、最近さらにひどくなったともいわれている。電車網も発達してきているが電車も雨などになると満員で乗れないこともある。ただ、渋滞で遅れることは日常的なのでそれに対して怒ってはいけない。信号などで30分以上ずっと同じところで停止することもしばしば。忍耐力のトレーニングと思うしかない。
ビザの制度が頻繁に変わる。必要書類など担当官により変わるケースもある。都度確認をすることと、他から聞いた話と違うと怒ってはいけない。役所で怒っているのは、中国人か日本人と陰で言われていることもあるようだ。
少し前に、ひと時日本人小学校が定員いっぱいになり、シラチャに分校ができた。初めはバンコクに滞在できないことを不満に感じていた家族もいたようだ。子女の学校は、親の勤務先のWP所在住所により割り振られるため、シラチャ寄りの工業団地に勤務が決まっている場合は、ご家族もシラチャに住む必要がある。バンコクとは違う海辺の街でゆったりしていていいところだが、バンコクほどの便利さがないため子女帯同の場合はどこの学校に行くことになるのかは事前に確認が必要。
買い物についてはバンコクでは、伊勢丹や日系スーパーもあり、今後は高島屋などもできる予定もありほぼ必要なものは購入できる。ただ、最初はどこに何が売っているかわからず右往左往してしまうこともしばしば。また、タイ語しか通じないことも多々ある。ほしいものがあれば、写真など用意して説明する準備をしておくといい。
タイビザの現地手続き
一般的駐在員は、就労許可(ワークパミット/以下WP)を取得後、滞在許可(以下VISA)を延長する手続きをそれぞれ行う必要がある。手続き方法は、現地法人の状況によって異なり、WPとVISAを取得するカテゴリーとして大きく4パターンある。
1.BOI認可企業(バンコク)
2.NON-BOIだが、資本金が3,000万B以上(バンコク)
3.NON-BOI、資本金3,000万B以下(バンコク)または駐在員事務所
4.バンコク以外
※(バンコク)とは、法人登録がバンコク圏内であること。
1→3の順番で手続きが煩雑になる。4については現地法人の担当と各役所との繋がりによる。特に3の場合は、WPのために労働局、VISAのために移民局に行く必要があり、いつも役所が混んでいるため申請には1日かかることもしばしば。またちょっとしたミスを指摘され何度も申請に赴くケースも少なくない。
必要書類はたいていタイ人スタッフや、外部の委託先がそろえてくれるが、都度追加書類を求められることもある。これは担当の確認不足というより、担当官により追加を求めてくるケースもあるため、必要といわれたら抵抗せずそろえる。
最近、ビザのキャンセルについて非常にうるさく言われるケースがみられる。うっかりビザのキャンセルをしないで帰国すると、後任のビザ手続きができなかったりする。特に1人駐在のケースの場合は要注意。引継ぎ期間中、タイ人の雇用枠を超えて就労していることを指摘されかねない。後任の引継ぎスケジュールは現地とよく検討すること。
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